涸沼自然公園で見た昆虫
和名インデックス |
アメンボ(Aquarius paludum paludum)
<カメムシ目・カメムシ亜目・アメンボ下目・アメンボ上科・アメンボ科・アメンボ亜科・アメンボ属>
アメンボ科アメンボ属の水生昆虫で、日本では、北海道から本州、四国、九州に広く分布する。 日本以外では、朝鮮半島から中国東北部、東部シベリア、台湾に分布する。 アメンボ科は熱帯から亜熱帯にかけて広く分布し、日本には淡水系20種、海水系6種が分布する。 アメンボもカメムシの仲間のため、カメムシ同様、体から匂いを出す。 その匂いが飴に似ているので、飴のような匂いを出す棒状の虫「飴ん棒」が名前の由来とか。 体長はオスで11〜14o、メスは一回り大きくて13〜16o程になる。 脚の尖端が水をはじくようになっていて、それで水面上に浮く。 水面の移動は、前脚と後脚で体を支え、中脚を前後に動かすことで行う。 飛翔する事も出来るが、飛翔するのは稀で、一生のほとんどを水面上ですごす。 特に池のように安定した環境では、翅が退化した幼生のような成虫が出現する事もある。 アメンボは自ら獲物を襲うことはせず、水面に落ちた虫を素早く捕獲して体液を吸う。 そのため、落ちてくるものを見つける良い眼と、脚に水面の波動を感じ取る特殊な毛を持っている。 出現時期は、4月〜10月と長い。
2012/5/21
入り口近くの小川で、交尾中のアメンボを見かけました。下がメスで、上がオスです。 | |
アワフキムシ(Cercopoidea[アワフキムシ上科])
<カメムシ目・頸吻亜目・セミ型下目・アワフキムシ上科・アワフキムシ科>
アワフキムシは、アワフキムシ上科(Cercopoidea)に属するカメムシ目の昆虫の総称です。 幼虫が排泄物をあわ立てた泡状の巣を作り、その中で生活している事が名前の由来。 成虫も幼虫と同じく、クサ等の汁を餌とし、外見はハゴロモに似ている。 草の汁には極わずかしか栄養分を含まないため、大量の水を排出する。 この排泄された水には、窒素がわずかに溶け込んでいる。 そこに、虫の分泌線からの蝋と繊維状のタンパク質が混ざり、ケン化反応で石鹸が生じる。 これがアワを出来やすくしており、タンパク質で強化されて、高い安定性と強度を得ている。 アワフキムシ類やコガシラアワフキ類はアワの塊を巣とし、トゲアワフキ類は表面が硬化して貝殻状になる。
2012/5/21
カントウタンポポの撮影をしていて、本種に気が付きました。 アワの中に幼虫がいることは分かりますが、種類まで特定することはできません。 ただ、食草とアワの状態から、マダラアワフキかクロスジアワフキではないかと思われます。 | |
ナガサキアゲハ(Papilio memnon)
<チョウ目・Glossata亜目・Heteroneura下目・二門類・アゲハチョウ上科・ アゲハチョウ科・アゲハチョウ亜科・アゲハチョウ族・アゲハチョウ属> 日本では、本州近畿以南から四国、九州、南西諸島に分布している。 海外では、東南アジアとインドネシアの島嶼から、中国、台湾を経て日本まで分布している。 近年は、茨城県南西部や栃木県南部でも確認され、関東北部での増加が顕著である。 なお、日本に分布するのは、亜種の「Papilio memnon thunbergi Von Siebold」である。 成虫の前翅長は80mmほどあり、日本産のチョウでは、オオゴマダラなどと並ぶ最大級のチョウである。 本種は、性的二形が顕著で、オスの翅は全体が黒く、後翅の外縁にわずかに赤い斑点が認められる程度。 一方、メスの後翅の中央部には白く細長い斑点が並び、その外縁に赤い環状紋が並ぶ。 その白い斑点は、南の個体ほど広くなる傾向があり、九州や沖縄産では前翅にまで広がる。
2012/5/21
黒いアゲハチョウが給蜜をしている所を見かけました。 あいにくと逆光気味でしたので、発色はあまり良くないです。 それでも尾状突起がなく、前翅の付け根の赤い紋が確認できましたので、本種と分かりました。 この写真の個体はメスですが、後翅の白い斑紋はあまり目立ちません。
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ヒメウラナミジャノメ(Ypthima argus)
<チョウ目・Glossata亜目・Heteroneura下目・二門類・アゲハチョウ上科・ タテハチョウ科・ジャノメチョウ亜科・ウラナミジャノメ属> タテハチョウ科ウラナミジャノメ属のチョウで、良く見かけるチョウである。 日本では、北海道から本州、四国、九州、周辺の一部の島嶼で見られるが、都心部にはいない。 比較的明るい草地に良く見られるが、暗い林にはあまりいない。 海外では、朝鮮半島から中国東北部、台湾に分布する。 翅の裏面に細かい波模様があり、それが名前の「ウラナミ」の由来。 蛇の目紋は、普通、後翅裏面に5個あるのが、稀に6〜8個ある個体もいる。 後翅表面にある蛇の目紋は、本種では2個あるが、ウラナミジャノメでは1個なので、区別は容易。 幼虫は、チジミザサ、ススキなどのイネ科植物を食草とし、幼虫で越冬する。
2012/5/21
公園内ではあちらこちらでよく見かけました。 後翅表面に蛇の目紋が2個あるのが本種の証です。 右端の写真で、後翅裏面の蛇の目紋の数は6個確認できます。 普通は、上部の2個と中程の2個の間にある小さな紋はありません。 なお、最下段の紋は外周の黄褐色部にくびれがないので1個と見るようです。 | |
ツマグロヒョウモン(Argyreus hyperbius)
<チョウ目・Glossata亜目・Heteroneura下目・二門類・アゲハチョウ上科・ タテハチョウ科・ドクチョウ亜科・ヒョウモンチョウ族・ツマグロヒョウモン属> タテハチョウ科ツマグロヒョウモン属のチョウで、在来種。 日本を含め、中国、朝鮮半島、オーストラリア、インドと熱帯・温帯に広く分布している。 日本では本州南西部から四国、九州等に生息しているが、近年、関東甲信越、北陸地方の平野部に進出している。 冬は幼虫や蛹で越冬し、年に数回発生する。 メスの前翅先端部が黒色で、その中に斜めの白帯を持つ。この特徴が名前の由来。 なお、オスには黒色部や白帯は無く、典型的なヒョウモンチョウの模様になる。 ただ、後翅の外縁部が、メスと同じように黒に白い模様が入っていることで区別可能。
2012/5/21
太陽の広場に登ったとき、ひらひらと飛んできて草地に止まりました。 そっと近づいて、望遠レンズでアップにして、本種のオスと確認しました。 ヒョウモンチョウの仲間は、パッと見て分かる種類は少なく、よく観察しないと判定は出来ません。
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コチャバネセセリ(Thoressa varia)
<チョウ目・Glossata亜目・Heteroneura下目・二門類・セセリチョウ上科・ セセリチョウ科・セセリチョウ亜科・ホシチャバネセセリ族・コチャバネセセリ属> セセリチョウ科に分類されるチョウで、在来種。 日本では、北海道から本州、四国、九州の離島を除く、低地から山地にかけて広く分布する。 海外では、サハリンに分布する。 イチモンジセセリやオオチャバネセセリなどに似ているが、次の点で区別できる。 春先から真っ先に活動を開始すること、翅の長さが短いこと、斑紋の入り方です。 後翅表面には白紋が入らないか、不規則に小さな白斑入り、裏面には3個の楕円の白斑が入る。 なお、翅の地色は、季節や地域での変異があり、春型は黒っぽく、夏型は明るくなる。 幼虫の食草はタケ科植物で、終齢幼虫で越冬する。早春に蛹になり、羽化する。
2012/5/21
太陽の広場への途中、ヒメジョオンの群生地で見かけました。 ヒメジョオンの花には、いろいろなハチやアブ、チョウが集まっていました。 後翅裏面の3個の白斑、黄褐色の地色に黒い脈から本種と判断しました。 なお、前翅の尖り具合(オスは尖り、メスは丸みを帯びる)から、この個体はメスと思われます。 | |
ニホンカワトンボ(Mnais costalis)
<トンボ目・イトトンボ亜目・カワトンボ上科・カワトンボ科・カワトンボ亜科・カワトンボ属>
カワトンボ科カワトンボ属の中型のトンボの一種。 日本では北海道から本州、四国、九州と広く分布する。海外では、千島列島にも分布する。 以前は、いろいろな名前で呼ばれていたが、DNA解析によって2種に分類、統合された。 オオカワトンボ→ニホンカワトンボ ヒガシカワトンボ→オオカワトンボ→ニホンカワトンボ ニシカワトンボ→カワトンボ→アサヒナカワトンボ 体長は50〜60oほどあり、オスの翅の色には3タイプ(橙色、淡橙色、無色)がある。 メスの翅の色は2タイプ(淡橙色、無色)になる。 なお、橙色型の成熟したオスでは、翅の前縁部分に半透明な斑がある。 縁紋は、オスでは成熟すると白色から赤褐色に変わり、メスは白色のまま変わらない。 アサヒナカワトンボと良く似ているが、縁紋が本種の方が長くなる。
2012/5/21
太陽の広場に登る途中、草むら近くをフラフラと飛んでいる本種を見かけました。 近くの葉に止まったのでそっと近づいて撮影しました。 後で調べて、縁紋の長さと涸沼の調査文献に本種の記録しかなかったので、本種としました。 | |
シオカラトンボ(Orthetrum albistylum speciosum)
<トンボ目・トンボ亜目・トンボ上科・トンボ科・ヨツボシトンボ亜科・シオカラトンボ属>
日本では、北海道から本州、四国、九州にかけて広く分布している。 日本以外では、朝鮮半島から中国、台湾、極東ロシアに分布している。 成熟すると雄は体色が黒くなり、胸から腹部の頭部側に白い粉を噴いたようになるのでこの名がある。 未成熟なオスやメスは、黄色に黒の模様が入るので、ムギワラトンボと呼ばれる。
2012/5/21
小川の縁で、地面に止まっていました。 成熟して粉を噴き、腹部などが白くなったオスのシオカラトンボです。 | |
シオヤトンボ(Orthetrum japonicum)
<トンボ目・トンボ亜目・トンボ上科・トンボ科・ヨツボシトンボ亜科・シオカラトンボ属>
日本では、北海道から本州、四国、九州に分布している日本固有種。 シオカラトンボによく似ているが少し小型で、オスは成熟すると胸部前側や腹部が白く粉を噴く。 なお、本種のメスは、黄褐色になり、粉は噴かない。 シオカラトンボなどと良く似ているが、本種の翅の基部は黄褐色になることで区別できる。
2012/5/21
公園に入って直ぐの木道に止まっていました。 シオカラトンボにしては、ボテっとした印象だったのですが、その時は種類までは分かりませんでした。 後で調べて、シオヤトンボかコフキトンボと見当が付きました。 さらに調べると、腹部第4節にヒダがないこと、翅の基部が少し褐色を帯びていることで、本種と判断しました。
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オオユウレイガガンボ(Dolichopeza candidipess)
<ハエ目・カ亜目・ガガンボ下目・ガガンボ上科・ガガンボ科・ユウレイガガンボ亜科>
日本では、北海道から本州、四国、九州まで全国に広く分布する。 脚は糸のように細く長い。ユウレイガガンボより大きく、体長は15mmほどある。
2012/5/21
太陽の広場に登る途中、大きなガガンボが飛んでいるのに気が付きました。 その内、アーチ状に葉が垂れている所に止まってくれたので撮影しました。 構図的には面白い形なのですが、バックが明るいので逆光になり、うまく色合いが出ませんでした。 それにしても、アーチ状の葉に脚をうまくかけて綺麗に止まってくれたものです。 | |
ナミハナアブ(Eristalis tenax)
<ハエ目・ハエ亜目・ハエ下目・ハナアブ上科・ハナアブ科・ナミハナアブ亜科・ナミハナアブ族>
日本では、北海道から本州、四国、九州から南西諸島まで全国に広く分布する。 幼虫は、腐敗した植物を食べ、成虫は花に集まる。 幼虫は、水中生活をするため長い呼吸器官を持っていて、その姿からオナガウジと呼ばれる仲間である。 成虫で越冬し、冬でも暖かい日には飛び回る。 全体は黒色で、灰黄色粉と淡い黄褐色毛で覆われていて、毛に花粉を付けて飛び回るため、花粉媒介者として知られる。 腹部前寄りに橙色の大きな三角斑があり、胸部背面には模様があるが、シマハナアブ程明瞭ではない。 また、翅の中央付近が褐色をしている。
2012/5/21
太陽の広場に登る途中、ヒメジョオンの群生地で見かけました。 ヒメジョオンの花には、いろいろなハチやアブ、チョウが集まっていました。 この個体は、複眼の間が空いているのでメスです。 | |
シマアシブトハナアブ(Mesembrius flaviceps)
<ハエ目・ハエ亜目・ハエ下目・ハナアブ上科・ハナアブ科・ナミハナアブ亜科・ナミハナアブ族・シマアシブトハナアブ属>
日本では、北海道から本州、四国、九州まで広く分布する。 成虫は花の花粉や蜜を食べ、幼虫はオナガウジと呼ばれ、水中で腐食物を食べる。 腹部の紋は、鮮やかなオレンジ色で、よく目立つ。 胸部背面は黒色で、淡褐色の縦縞が2本ある。
2012/5/21
太陽の広場に登る途中、ヒメジョオンの群生地で見かけました。 ヒメジョオンの花には、いろいろなハチやアブ、チョウが集まっていました。 腹部の鮮やかなオレンジ色が印象的で、ナミハナアブなどと比較すると違いが良く分かります。 なお、この個体は、複眼の間が空いているのでメスです。 | |
カクモンハラブトハナアブ(Mallota abdominalis)
<ハエ目・ハエ亜目・ハエ下目・ハナアブ上科・ハナアブ科・ナミハナアブ亜科・ナミハナアブ族・ハラブトハナアブ属>
日本では、本州から四国、九州に分布する。海外では、台湾に分布する。 腹部の紋は、鮮やかなオレンジ色で、角ばった形をしており、それが名前の由来。 湿地・池・渓流などに生息し、花にも集まる。 後肢が太くカクモンアシブトハナアブの別名があるが、アシブトハナアブ属ではないので紛らわしい。
2012/5/21
太陽の広場に登る途中、ヒメジョオンの群生地で見かけました。 ヒメジョオンの花には、いろいろなハチやアブ、チョウが集まっていました。 腹部のオレンジ色の紋が、他のハナアブと比べると角ばっているのが名前の由来。 なお、この個体は、複眼がくっついているのでオスです。 | |
ホソヒラタアブ(Episyrphus balteatus)
<ハエ目・ハエ亜目・ハエ下目・ハナアブ上科・ハナアブ科・ヒラタアブ亜科・ヒラタアブ族>
日本では、全国で普通に見られ、アジアから欧米まで広範囲に分布する。 冬は成虫で越冬する。 腹部は黄橙色と黒色の縞模様で、それぞれの節に2本ずつの黒帯がある。 ホバリングの名手で、花の上などでよく見られる。 幼虫は、アブラムシを良く食べる益虫である。
2012/5/21
太陽の広場への途中、ヒメジョオンの群生地で見かけました。 ヒメジョオンの花には、いろいろなハチやアブ、チョウが集まっていました。 この個体は、複眼の間が空いているのでメスです。 | |
マガリケムシヒキ(Neoitamus angusticornis)
<ハエ目・ハエ亜目・ムシヒキアブ下目・ムシヒキアブ科・ムシヒキアブ亜科・マガリケムシヒキ属>
小型のムシヒキアブで、日本では北海道から本州、四国、九州に分布する。 林縁部で良く見られる。小型のハエなど、あまり大きくない獲物を捕食する。 メスの産卵管は黒くて長く、光沢がある。
2012/5/21
太陽の広場への途中、草陰に黒っぽいものを見つけました。 良く見ると、自分より大きなチョウ(おそらくヒメウラナミジャノメ)を捕えて、ムシヒキが食事中でした。 獲物が大き過ぎるのか、葉の上に裏返しに寝そべって、獲物を抱え上げるようにしています。 そのため、胸部背面や腹部背面が隠れていて、色や模様などは見えません。 腹部の色(灰色)や脚の色などから本種としていますが、特徴である毛が見えていません。 そのため、間違っている可能性があります。 | |
クロスズメバチ(Vespula flaviceps)
<ハチ目・ハチ亜科・スズメバチ上科・スズメバチ科・スズメバチ亜科・クロスズメバチ属>
スズメバチ科の小型で全身が黒いハチで、在来種。 日本では、北海道から本州、四国、九州、奄美大島に分布する。 海外では、朝鮮半島から中国に分布する。 普通、平地の森林や畑、河川の土手などの土中に多層になった大きな巣を作る。 活動時期は女王バチが3月末くらいから、働きバチは5月〜11月と長い。 そのため、巣盤は10層前後、育房数は1万前後と営巣規模も大きくなる。 攻撃性、威嚇性、毒性はいずれもそれほど強くはないが、刺激すれば刺されることに変わりはない。 ジバチ、スガレ、ヘボなどと呼ばれ、長野県、岐阜県などでは幼虫や蛹を食用する。味は最も美味とされる。
2012/5/21
ニセアカシアがちょうど満開になっていたので、見ているとクロスズメバチがやってきました。 ニセアカシアは良い蜜が採れるので、それを求めてやってきたようです。 | |
ナシモンキマダラハナバチ(Nomada pyrifera)
<ハチ目・ハチ亜目・ミツバチ上科・コシブトハナバチ科・キマダラハナバチ亜科>
コシブトハナバチ科キマダラハナバチ亜科の仲間で、在来種。体長は10o程。 日本では、本州から四国、九州に分布する。 暗赤色の体色で、腹部第3節に大きな黄紋が1対あり、尾端近くに小さな黄紋が2対ある。 幼虫はハナバチ類に寄生し、成虫は花の蜜を食べる。
2012/5/21
太陽の広場への途中、ヒメジョオンの群生地で見かけました。 見た感じが、小型のアシナガバチのようだったのですが、模様の入り方が異なります。 後で調べて、キマダラハナバチの仲間であることは直ぐに分かりましたが、そこからが進みません。 キマダラハナバチの仲間はたくさん居て、模様なども似通っています。 似ているものをいろいろ探して、たどり着いたのが本種です。 ただ、横からの写真からのみの同定なので、間違っている可能性はあります。 | |
セイヨウミツバチ(Apis melliferas)
<ハチ目・ハチ亜目・ミツバチ上科・ミツバチ科・ミツバチ亜科・ミツバチ族・ミツバチ属>
ヨーロッパ・アフリカに分布し、世界中に養蜂用に移入されている。 日本にも移入されているが、野生化はあまり見られない。 ニホンミツバチと異なり、蜂球を作る能力はないので、オオスズメバチに襲われると全滅する事もある。 繁殖力の強いセイヨウミツバチが、あまり野生化していないのはこれが要因と考えられている。 体長は、働きバチで12〜14mm、雄バチで15〜17mm、女王バチでは15〜20oある。 腹部の黒い帯模様が尾端は太く、胸部側が細くなり、全体に黄色味が強く、特に胸部側は黄褐色になる。 セイヨウミツバチにも何種類かいるが、黄色味が強いのはイタリアン種である。 セイヨウミツバチは成虫で越冬し、寿命は季節変動はあるが平均60日前後、女王バチは2年前後である。 働きバチが、卵から成虫になるのに要する期間は3週間で、女王バチは16日である。 女王バチは1週間ほどで成熟し、交尾飛行に出て、交尾後巣に戻る。 交尾後に新女王バチが戻ると、元の女王は半数の働きバチを連れて出て行き、蜂球を作る。 働きバチが偵察に出て、新しい巣が見つかると一斉にその場所に移動して分蜂完了となる。
2012/5/21
太陽の広場への途中、ヒメジョオンの群生地で見かけました。 ヒメジョオンの花には、いろいろなハチやアブ、チョウが集まっていました。 |