八島ヶ原湿原の昆虫
和名インデックス |
ヒョウモンチョウ(Brenthis daphne)
<チョウ目・Glossata亜目・Heteroneura下目・二門類・アゲハチョウ上科・ タテハチョウ科・ドクチョウ亜科・ヒョウモンチョウ族・ヒョウモンチョウ属> タテハチョウ科ドクチョウ亜科ヒョウモンチョウ族に属するチョウの一種。 日本では、北海道内陸部、本州の東北地方から中部地方の山地に分布する。 海外では、ユーラシア大陸の北部に分布する。 本種は日本国内では一般的でなく、他と区別するため「ナミヒョウモン」と呼ばれる場合がある。 また、本種は大型ヒョウモンより一回り小さい中型ヒョウモンで、出現時期は早い。 大型ヒョウモンが秋まで見られるものが多いが、本種は夏の終わりにはいなくなる。 越冬は、卵内1齢幼虫で行い、食草はバラ科のワレモコウ、オニシモツケなどである。
2011/7/23
キリンソウで給蜜中のヒョウモンチョウを見かけました。 初め、ミドリヒョウモンだろうと思っていたのですが、模様が一致しません。 それで、いろいろ調べていて、本当のヒョウモンチョウと分かりました。 ヒョウモンチョウの仲間は、模様が似ているので、判別するのは難しいですね。 | |
アカセセリ(Hesperia florinda)
<チョウ目・Glossata亜目・Heteroneura下目・二門類・セセリチョウ上科・ セセリチョウ科・セセリチョウ亜科・アカセセリ族・アカセセリ属> セセリチョウ科アカセセリ族に属するチョウの一種で、在来種。 日本では、関東地方から中部地方にかけての山地草原のみで見られる。 海外では、朝鮮半島から中国東北部、極東からロシアバイカル地方に分布する。 名前のように赤くはなく、赤味がかった黄褐色のまだら模様で、コキマダラセセリと良く似ている。 分布域も重複するので、判別には注意が必要。 成虫の出現は、7月〜8月で、食草は、カヤツリグサ科のヒカゲスゲのみと少ない。 他の多くのセセリチョウとは異なり、卵で越冬する。
2011/7/23
ノアザミで給蜜中の本種を見かけました。 キマダラセセリだろうと思ったのですが、後で調べると明らかに模様が異なります。 いろいろ調べたのですが、最も近いのがアカセセリのオスでした。 それで、本種としていますが、明確な決め手を欠くため、間違っているかもしれません。 | |
イチモンジセセリ(Polytremis pellucida)
<チョウ目・Glossata亜目・Heteroneura下目・二門類・セセリチョウ上科・ セセリチョウ科・セセリチョウ亜科・イチモンジセセリ属>
セセリチョウ科イチモンジセセリ属の蝶で、在来種。
日本では、ほぼ全国で見られるが、北海道ではあまり多くは生息していない。 海外では、朝鮮半島から中国、ヒマラヤ、ボルネオと広く分布する。 成虫で越冬するが、寒い地方では越冬できない。 同じセセリチョウ科のオオチャバネセセリやチャバネセセリと良く似ているが、下記で区別可能。 ●イチモンジセセリ :後翅に横長の白斑が一直線に4つ並ぶ ●オオチャバネセセリ:後翅に上から短−長−長−短−長と白斑が5つ並ぶ ●チャバネセセリ :後翅に小さな白斑が一直線に4つ並ぶ ナミハナアブ(Eristalis tenax)
<ハエ目・ハエ亜目・ハエ下目・ハナアブ上科・ハナアブ科・ナミハナアブ亜科・ナミハナアブ族>
日本では、北海道から本州、四国、九州~南西諸島まで全国に広く分布する。
幼虫は、腐敗した植物を食べ、成虫は花に集まる。 幼虫は、水中生活をするため長い呼吸器官を持っていて、その姿からオナガウジと呼ばれる仲間である。 成虫で越冬し、冬でも暖かい日には飛び回る。 全体は黒色で、灰黄色粉と淡い黄褐色毛で覆われている。 毛に花粉を付けて飛び回るため、花粉媒介者として広く知られる。 腹部前寄りに橙色の大きな三角斑があり、胸部背面には模様があるが、シマハナアブ程明瞭ではない。 また、翅の中央付近が褐色をしている。 2011/7/23 ノアザミで給蜜中のイチモンジセセリとヨツバヒヨドリで給蜜中のナミハナアブです。 ヨツバヒヨドリにはガの仲間と思われるものもいますが、頭部しか見えないので、種類は不明です。 なお、小さくて見づらいですが、イチモンジセセリの後翅には、白斑が一直線に並んでいます。 | |
アキアカネ(Sympetrum frequens)
<トンボ目・トンボ亜目・トンボ上科・トンボ科・アカネ亜科・アカネ属>
トンボ科アカネ属のトンボで、日本固有種。 極東アジアからヨーロッパにかけては、近縁種のタイリクアキアカネが分布する。 ナツアカネと異なり、夏には平地から高地に移動し、秋に成熟して平地に戻ってくる。 夏場の未成熟期は橙色の体色であるが、秋の深まりとともに成熟して赤い体色になる。 特にオスは赤くなるが、ナツアカネと異なり、胸や頭部までは赤くならない。
2011/7/23
八島ヶ池から鬼ヶ泉水への途中で見かけたアキアカネです。 胸部の拡大写真で、3本ある黒線の中央の線の形状で判別できます。 見分け方の詳細を下記に記載しましたが、翅の根元まで細く伸びているのでアキアカネです。 | |
ナツアカネ(Sympetrum frequens)
<トンボ目・トンボ亜目・トンボ上科・トンボ科・アカネ亜科・アカネ属>
トンボ科アカネ属のトンボで、在来種。 日本では、北海道から本州、四国、九州と全国に広く生息している。 海外では、朝鮮半島から中国中部、台湾に生息している。 アキアカネと異なり、夏も平地で見られる。 夏場の未成熟期は橙色の体色であるが、秋の深まりとともに成熟して赤い体色になる。 特にオスは全体が赤くなり、まさに赤トンボの名にふさわしい色になるが、メスは腹部の上面のみ赤くなる。
2011/7/23
八島ヶ池から鬼ヶ泉水への途中で見かけたナツアカネです。 胸部の拡大写真で、3本ある黒線の中央の線の形状で判別できます。 見分け方の詳細を下記に記載しましたが、翅の根元まで伸びず、途中で止まっているのでナツアカネです。
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