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伊豆・伊東温泉ドライブ(2005/05/05〜06)



春のいい季節になったので、伊豆を一泊して、ゆっくりと回ることにしました。
今回は小田原厚木道路から国道135号線を海岸沿いに走り、まずはMOA美術館に立ち寄りました。
この時期、幾分ピークは過ぎていましたが、斜面一面に見事なツツジが見られました。
MOA美術館の黄金の茶室や能楽堂も一見の価値はあると思います。
次に向かったのは、さらに南下したアカオハーブ&ローズガーデンです。
広い園内には日本庭園もあり、散策しながらいろいろな花を見て回りました。
名前の通り、バラが有名なのですが、時期が早かったので、開花していたのは極一部のみでした。
庭園を楽しんだ後、今日の宿である伊東のハトヤホテルへ。夕食の金目の煮付け1尾が印象的でした。

翌日は、伊豆シャボテン公園(現在は〜動物公園に)や大室山に寄り道しつつ、修善寺の方に向かいました。
目的地は、修善寺 虹の郷。ここではシャクナゲがちょうど満開で、大きな古木も見事でした。
ここでは、園内をロムニー鉄道が走っていて、国内唯一の英国製15インチゲージの機関車です。
ここでお昼を済ませ、次に向かったのは浄蓮の滝にです。水量が多く、迫力がありました。
近くにワサビ田があり、びっしりとワサビが葉を広げて埋め尽くして壮観でした。
時間が早かったので、伊豆半島の南端を周って帰ることにし、石廊崎の近くを通って行きました。
石廊崎まで行く時間はないのでパスし、近くのユウスゲ公園に立ち寄りました。
夏になれば、斜面に黄色いユウスゲの花(咲くのは夕方)が見られるのですが、今は何もありません。
久しぶりに見る水平線を楽しんで、あとはひたすら国道136号を北上します。
国道1号を経由して、小田原厚木道路に入り、自宅に着いたのはずいぶん遅くなってしまいました。

インデックス


MOA美術館[5/5]

MOA美術館は、熱海市の相模湾を一望する高台「瑞雲郷」にあり、
世界救世教教祖・岡田茂吉が創立した私立美術館で、彼のコレクションを基盤としています。
国宝3件、多数の重要文化財や重要美術品所蔵し、その総数は約3,500件にのぼります。
その内容は、絵画・書跡・工芸・彫刻等、日本・中国をはじめ東洋美術の各分野を含んでいます。
また、その庭には、久留米、琉球、霧島、平戸など約40種、3600本のツツジが植えられています。

 







 

MOA美術館の建つ斜面には、約40種、3600本のツツジが植えられています。
この時期、一面をツツジの花が埋め尽くしているのではと寄ったのですが、少し遅かったようです。
それでも、斜面を埋め尽くす色とりどりのツツジは見応えがありました。

 
 <能楽堂>                 <黄金の茶室>
 
<黄金の茶室内部と黄金の茶道具>
MOA美術館で見られる能楽堂と組み立て式の黄金の茶室です。
能楽堂は、入母屋造で、屋根は檜皮葺になっており、定期的に演能会や講演会が行われているそうです。
黄金の茶室は、豊臣秀吉が正親町天皇に茶を献じるために造ったといわれる組み立て式のもので、
その史実に基づいて復元制作されたものだそうです。なんとも荘厳ですね。

アカオ ハーブ&ローズ ガーデン[5/5]

アカオ ハーブ&ローズ ガーデンは、20万坪の広大な土地に造られた個性的なガーデンです。
園内には、名勝「錦ヶ浦」の地形を活かし、地元の桜と菜の花畑の「あたみ桜と菜の花園」、
日本庭園「天翔」、イングリッシュローズガーデン、約100種のハーブを集めたハーブガーデン、
ツルバラを使ったクライミングローズガーデンなど、12のガーデンがあります。

 

 
<いろいろな庭園>
園内にはいろいろな庭園があったのですが、バラの季節には少し早かったようです。
メインのバラがあまり咲いていませんでしたが、それ以外のいろいろな花を楽しめました。
上段右側の黄色い花はモッコウバラで、中国原産の刺の無いバラで、扱いやすいので人気があるようです。
下段は、日本庭園の「天翔」を上から俯瞰して撮ったものですが、他の庭園とは趣が異なります。

   
<八重のマーガレット>      <セイヨウオダマキ>       <セイヨウオダマキ>
   
<ハゴロモジャスミン>       <カンシロギク>       <アイスランドポピー>
   
<ジャノメエリカ>         <シャクナゲ>           <バラ>  .

  <バラ>       <ジキタリス>       <ルピナス>      <デルフィニウム>
   
<アフリカキンセンカ>      <マムシグサ>        <キンレンカ>  .

園内には上記のようにいろいろな花が植えられており、大いに目を楽しませてくれました。
見知っている花も多々ありましたが、初めて見る花もあり、名前が良く分からないものがありました。
八重のマーガレットも初めて見たもので、カンシロギクの手前に写っているのもこのマーガレットです。
セイヨウオダマキも、距の無いバロー シリーズは初見です。黄色のものはイエロー・クィーンでしょうか。
ハゴロモジャスミンは、近くを通っただけでジャスミンの芳香が漂ってきました。
デルフィニウムは、手前の紫の花と、後に写っている空色の花とでは系統が異なるようです。
手前のデルフィニウムは花が数十個付くエラータム系で、奥の空色の方はシネンセ系と思われます。
アフリカキンセンカはアフリカンデージーと近縁でよく似ており、草丈が低いのでアフリカキンセンカと思われます。
マムシグサは植栽されたものではなく元々自生していたもので、除草せずに残してあるものと思います。
キンレンカは、最近、エディブルフラワーとして時折見かけるようになった花ですね。

これらの詳細に関しては、こちらに詳細を記載しています。

 
<ジャコウアゲハ>
花が多いこともあってか、ジャコウアゲハ(オス)が訪花していました。
腹部の毒々しい赤い斑紋が目立ちますが、これは警告色で、有毒であることをアピールしています。
そのため、ゆったりと飛んでいても、鳥などが襲うことはありません。
修善寺 虹の郷[5/6]

修善寺 虹の郷は、修善寺温泉から1.5kmほど離れた50万uの広大な土地に造られた庭園です。
園内には、フェアリーガーデン、日本庭園、カナダ村、イギリス村、伊豆の村、インディアン砦などがあります。
そして、園内の交通機関として、ロムニー鉄道とロムニーバスが運行されています。
このロムニー鉄道は、日本で唯一の英国製15インチゲージのSL及びDLが運行されています。
園内のしゃくなげの森には、約150種2,100本のシャクナゲが山一面に広がります。

 

   




園内のしゃくなげの森には、大きなシャクナゲの樹がたくさん見られました。
それらも含めて。そこここにシャクナゲが咲き誇っていて、まさに見頃といったところでした。



また、250mもある藤棚からは、たくさんの藤色の花が垂れ下がっていて、こちらも見頃でした。



シャクナゲ以外にも、温帯スイレンやハマナス、ツボサンゴの花も見られました。

 
<英国製15インチゲージのSL カンブリア号>
15インチゲージは初めて見ましたが、日本のSLとは趣が異なり、絵本の機関車トーマスを思い出しました。
園内のイギリス村とカナダ村の間、約1kmを結んで運行されています。
このカンブリア号は、長さ7.4m、高さ1.7m、幅1.2m、重量約9tあるそうです。
これ以外にもディーゼル車のシティオブバーミンガム号とジョンサウスランドU号も運行されているそうです。

浄蓮の滝(じょうれんのたき)[5/6]

浄蓮の滝は、静岡県伊豆市湯ヶ島にある滝で、日本の滝百選の一つに選ばれています。
滝の落差は25m、幅は7mあり、滝つぼの深さは15mもあります。
滝の名前は、この左岸山中にあった寺「浄蓮寺」に由来しています。
天城・湯ヶ島は川端康成の「伊豆の踊子」の舞台としても有名で、「踊子歩道」の起点はこの滝です。
この近くには、川に沿って作られた大きなワサビ田があり、ワサビ田を見たのは初めてです。

 
<浄蓮の滝>
水量が多く、近づくと轟音とともに水しぶきが降りかかってきて、迫力満点です。
滝壺は水深15mあるそうですが、この水量のなせる業なのでしょうね。
滝の右側には規則正しく並ぶ柱状節理が、左側には天然記念物のハイコモチシダ群落が見えています。

 
   <ハイコモチシダ>              <柱状節理>

群生しているハイコモチシダの部分と、滝つぼの上に見られる柱状節理の部分をアップで撮ったものです。
ハイコモチシダは長さが1.5〜2mになる大型のシダで、九州の一部と伊豆半島のみで見られるシダです。
柱状節理は、マグマが冷却固結する際に収縮して生じるもので、六角柱が多いが、四角柱や五角柱も見られる。

 
<ワサビ田>

浄蓮の滝からの流れに沿ってワサビ田が作られており、一面をワサビの葉が埋め尽くしていました。
ワサビが白い花を咲かせる頃には、一面が真っ白になるのでは。そう思わせるほどの密度です。
このワサビ田は、直射日光があまり当らないのか、自然な状態で栽培されています。

ユウスゲ公園[5/6]

石廊崎周辺の海岸線の多くは、海底火山から噴出した火山灰や溶岩からできています。
その海岸線が長年の間、波の浸食を受けて険しい地形になった所が多くあります。
奥石廊の池の原は、約40万年前に噴火した南崎火山の溶岩が谷を埋め立てて作り出しただらかな丘です。
海からこの丘を見ると、海底火山の噴出物である白い岩石の上に、灰色の溶岩流や赤茶色のスコリアが見られます。
この丘の斜面にはススキが生い茂っていて、イソギク、キキョウなどに混じってユウスゲの群落が見られます。
なお、ユウスゲは、午後2時頃から開花が始まり、夕方6時頃に満開となり、翌朝には萎みます。



残念ながらユウスゲは夏の花なので、この時期には見られません。
眼下にはススキの草原が広がり、切り立った崖や小島が多数見られます。

 

左手の海に突き出した岬と奥に見える小島をアップで撮ったものです。
岩石が柔らかいのか、浸食が激しく、海に面したところは急峻な崖になっているようです。
岬の崖には、横に筋が入ったようになっており、柔らかい所と硬い所が交互に重なっているようです。
色も暗赤褐色をしているので、これがスコリアや溶岩が交互に堆積した後なのかもしれません。


ユウスゲ

     .

キスゲ科ワスレグサ属の多年草で、本州から四国、九州に分布する。
草丈は1〜1.5mになり、長さ50cm前後の線形の葉が2列に交互に出て、扇形になる。
花期は6月〜7月で、花茎は1〜1.5mになり、花序が分枝して次々に咲き続ける。
花色は淡黄色で、長さ8cm前後の大型の花で、夕方に開花し、翌日の昼頃には閉じてしまう1日花。

八ヶ岳の山麓で見かけたユウスゲです。右は朝方撮ったものですが、左側を撮ったのは13時。
本来ならばとっくに萎んでいる時刻ですが、林内で薄暗いからか、まだ、きれいに咲いていました。










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