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秋芳洞・秋吉台 [2005/8/30]



秋芳洞(あきよしどう)は、秋吉台国定公園の地下100〜200mにある、日本屈指の大鍾乳洞です。
洞内の観光コースは約1kmですが、総延長は1990年頃に8.5kmに、2016年には10.3kmとなっています。
鍾乳洞としては日本最大規模で、洞奥の琴ヶ淵より洞口まで、約1kmを地下川が流れ下っています。
洞口に滝があるために古くは、「滝穴」と呼ばれていました。
1926年の大正天皇皇太子(後の昭和天皇)が行啓の折、名称の撰定を依頼し、「秋芳洞」と命名されました。
ただ、町名が秋芳町(しゅうほうちょう)なので、地元では「しゅうほうどう」と読む方も多いそうです。

その秋芳洞があるのが秋吉台(あきよしだい)で、日本最大のカルスト台地です。
その広さは北東−南西方向に約16km、北西−南東方向に約6kmあり、台地の総面積は54平方kmあります。
台地面の標高は180〜420mで、台地は厚東川によって東西に分けられ、東台のみが国定公園となっています。
台地上には無数の石灰岩柱が林立し、多数のドリーネ(すり鉢状の溶食凹地)が発達し、400超の鍾乳洞があります。
東台の主要部は草原になっており、毎年2月に野焼きが行われています。
一方、西台の多くは樹林で、凹地3ヶ所に集落があり、灰石資源の鉱区として数ヶ所で採掘が行われています。

この日は、萩市内をブラブラして昼食を取り、その後、秋芳洞に向かいました。
秋芳洞の鍾乳石を見学し、途中、エレベーターで秋吉台に出て、再び、秋芳洞に戻りました。
その後、残りの鍾乳石を見学して秋芳洞を後にし、次の目的地である山口市に向かいました。
以下は、秋芳洞で見られる主な鍾乳石の数々です。



 
<黄金岩(こがねいわ)>                       .
黄金岩の名板の右側にある褐色味を帯びた岩と、その両側の灰白色を帯びた岩を対比した命名でしょうか。
右の写真は天井から短めのつらら石が垂れ下がり、一部、その先がストローになっていました。

 

秋芳洞の内部ですが、左は照明光で撮影したもので、右がフラッシュ撮影したものと合成したものです。
現在はLED照明に変わっているようですが、当時は水銀灯や電球による照明でした。
そのため、ホワイトバランスを調整しないと、緑っぽい色や橙色が入り混じった写真になってしまいます。
左の写真は、後で色調補正をして緑っぽい所を修正しましたが、奥の電球照明の所は赤味を増してしまっています。
また、撮影したところには照明がなかったので、手前の方が暗くなってしまいました。
そこでフラッシュ撮影したのですが、手前は写りますが奥まで光が届かず、奥は薄暗くなってしまいました。
そこで、手前が暗くなっている照明光撮影の画像と、手前のみ明るく写っているフラッシュ撮影の画像を合成しました。
要するに、良い所取りした画像ということです。手前の岩から、洞窟の奥の方まで見えていますね。

 

左の写真のつらら石は、先の方がこぶ状になったり、平たく横に広がった、不思議な形をしていました。
右の写真のつらら石は、太短くゴツゴツとしていて、白っぽい所と褐色に色付いた所が混じっています。

 

左の写真のつらら石は、先ほどのものより成長していますが、やはり白っぽい所と褐色の所が混じっています。
右の写真は「飛行機雲」の名板があります。名板の上の白い横に伸びる線を指しているものと思います。
手前の天井部分が緑色をしています。おそらく、人の持ち込んだ藻類などの繁殖によるものと思われます。
現在は、LED照明に切り替わって、繁殖が広がっているようで、かなり緑色に変色したところがあるようです。

 

左の写真では、岩の割れ目に沿って短いつらら石が線状に並んで、碁盤目のようになっています。
右の写真には「かくし船」の名板がありました。割れ目からのつらら石が大きく成長したようです。

 

左の写真は、ドリーネ(すり鉢状の溶食凹地)のようなものと思われます。
下の方に水が溜まっていますので、水がこの穴を通って下部に流れ、周りを溶かしたのかもしれません。
右の写真には、色も形もラグビーボールのようなつらら石が見られます。

ここで、秋吉台へのエレベーター乗り場に着いたので、上に上がることにしました。

 



さすが、日本最大のカルスト台地「秋吉台」ですね。広いです。
巨大な石灰岩の台地が、雨で削られ、無数の石灰岩柱になり、その下を草が覆い隠した景色がこれなんですね。
そして、この下に巨大な鍾乳洞である秋芳洞を始めとした、多数の鍾乳洞が隠れています。
自然が作り上げた壮大な景色を目の当たりにして、自然の力の偉大さを思い知らされます。

雄大な景色を堪能したので、地下の鍾乳洞に戻りました。
その後、出口まで行ったのですが、写真をあまり撮っていなかったので、戻って撮り直してきました。

   
<黄金柱(こがねばしら)>     <黄金柱(こがねばしら)>     <巌窟王(がんくつおう)>
エレベーターを降りた先に、秋芳洞最大の石柱「黄金柱」があります。高さ15m、幅4mあります。
近くで撮ったら全体が入りません。少し離れて撮ったのですが、上下が切れてしまいました。
次に現れたのは、大きな石筍である「巌窟王」です。高さ8m、直径3mとこれも巨大です。

 
<くらげの滝のぼり>                <傘づくし>  .
くらげの滝のぼりは大きなフローストーンで、壁面を流れ落ちる水によって作られたものです。
傘づくしはつらら石ですが、多数の細長いつらら石が、天井から垂れ下がっている様を傘に見立てたものです。

 
<百枚皿(ひゃくまいざら)>            <千町田(せんまちだ)> .
どちらも棚田のようなリムストーンと呼ばれるもので、波紋の縁に石灰分が沈積してできたものです。
百枚皿は、比較的小さなものが500以上あり、千町田は数は少ないですが、1つの面積がかなり広いです。
なお、どちらも1つのリムストーンは高さ数十cm止まりで、それため皿を重ねたように見えるのが百枚皿です。

沖縄の玉泉洞にもリムストーンがありますが、周囲31m、高さ2.5mとその大きさは別格でした。

 

秋芳洞の洞内の様子です。最も広いところで200mほどあり、最も高い所では80mほどあります。
この2枚の写真でも、その広さや高さが想像できると思います。
なお、右の写真では川が手前の方に流れてきていますが、この写真の手前側が出口です。



秋芳洞の出口です、外の光が眩いですね。洞内を流れてきた川の出口でもあります。

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