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鶴巻温泉ウォーキングで見かけた野草



鶴巻温泉ウォーキングでは山あいの道を歩いたこともあり、いろいろな植物に出会えました。
良く知っているものもありましたが、初めて見るものもいくつかありました。



ここでは、被子植物はAPG III体系で、その他は従来の体系で掲載しています。
アオイ目
アオイ科(トロロアオイ)
キク目
キク科(キバナコスモス)
キジカクシ目
キジカクシ科(ツルボ)
ヒガンバナ科(ニラ、ヒガンバナ)
シソ目
シソ科(メドウセージ)
ショウガ目
オオホザキアヤメ科(フクジンソウ[オオホザキアヤメ])
カンナ科(カンナ)
ショウガ科(ハナシュクシャ)
ナス目
ヒルガオ科(マルバルコウ)
ナデシコ目
スベリヒユ科(ハゼラン)
タデ科(ママコノシリヌグイ)
マツムシソウ目
スイカズラ科(オミナエシ)
鶴巻温泉ウォーキングで見かけた野草
和名インデックス


トロロアオイ(Abelmoschus manihot)
<アオイ目・アオイ科・フヨウ連・トロロアオイ属>
 
アオイ科トロロアオイ属の1年草(温暖地では多年草)で、中国が原産地。
オクラに似た花を咲かせることから花オクラとも呼ばれ、花は食用とされる。
本来の用途は、この植物の根から採取されるネリと呼ばれる粘液である。
この粘液は、和紙作りのほか、蒲鉾や蕎麦のつなぎ、漢方薬の成形などに利用される。
草丈は1〜2mで、茎は直立し、細くて堅い剛毛がある。根茎は紡錘形に肥大し、長さ20cmほど。
葉は互生し、葉身は長さ15〜30cmで、長い葉柄があり、掌状に5〜9裂する。
花期は8月〜9月で、茎頂に直径15〜20cmの淡黄色の5弁花を横向きに付ける。
花は、下から上に咲き上り、夜から早朝にかけて開花して昼にはしぼむ1日花。
花冠の中央部には暗紫色の斑が入る。オシベは多数あり、根元が筒状に合着し、花柱を覆う。
メシベは、花柱の先が5裂して、暗紫色の柱頭は平らに開く。
果実は角状の刮ハ(さくか)で、表面には剛毛が多く、固いため食用にはならない。
褐色に熟すと裂開し、直径5mmほどの種子が散布される。
トロロアオイは、オクラや本種とオクラの種間雑種であるノリアサとよく似ている。
花は花色や構造がよく似ているが、オクラの花は直径10cm前後と他2種の半分程度と小さい。
また、葉の裂片の幅に違いがあり、ノリアサ<トロロアオイ<オクラの順似は幅が広くなる。
なお、オクラとノリアサの若い果実は食用となるが、本種は若い果実でも硬くて食用に向かない。

2008/9/15
山あいの道をかなり登った所で、畑の脇でオクラのような花を見かけました。
オクラにしては花が大きいと感じたので、後で調べてみるとトロロアオイの花と分かりました。
近くにフクジンソウがたくさん植えられていたので、漢方薬の成形用に栽培されていたのかもしれません。


オクラとノリアサとトロロアオイの花

オクラ
ノリアサ
トロロアオイ
準備中

オクラはご存知の通り野菜ですが、トロロアオイは花は食用とされますが、果実は硬くて食べられません。
ノリアサは、オクラとトロロアオイを人工的に種間交配して作出された雑種です。
両者の性質を併せ持っており、根からは糊料(ねり)が取れ、果実はオクラ同様に食用になります。
花は、オクラが直径10cm前後なのに対して、ノリアサとトロロアオイは15〜20cmの大きさがあります。
ノリアサとトロロアオイの違いは葉で、ノリアサの深裂した小葉の幅は、トロロアオイより細いのです。


キバナコスモス(Cosmos sulphureus Cav.)
<キク目・キク科・キク亜科・ハルシャギク連・コスモス属>
 
キク科コスモス属の一年草で、メキシコ原産の帰化植物。
コスモスの名が付いているが、オオハルシャギク(コスモス)とは同属別種である。
日本では、園芸品種のひとつとして広く栽培されているが、一部は逸出して野生化している。
葉は、オオハルシャギクよりも切れ込み方が深く、裂片の幅も広い。
花色は、黄色か橙色が多いが、濃赤色の品種もある。
一重咲きと八重咲きがあるが園芸品種は八重咲きが多い。
暑さに強いため、オオハルシャギクよりも早く咲き始め、6月〜11月が花期となる。

2008/9/15
山あいの道をしばらく上って行くと、キバナコスモスが道路脇にたくさん咲いている所がありました。
その場所に固まって咲いているので、こぼれ種で年々増えている感じです。
メドウセージが少し混じっているので、以前に植栽されたものが逸出して定着したのかもしれません。

ツルボ(Scilla scilloides)
<キジカクシ目・キジカクシ科・ツルボ亜科・ツルボ属>
 
キジカクシ科ツルボ属の多年草で、東アジアで唯一の種である。
日本では、北海道から、四国、九州と全国に分布し、朝鮮半島から中国、台湾にも分布している。
葉は、長さ20cm前後、葉幅5o前後で細長く、年に2回出る。
春に10枚ほどの春葉が出るが、夏には枯れる。8月〜9月には、数枚の葉と花穂が出る。
花茎は数十pになり、真っ直ぐに立ち上がる。花茎の先に総状花序を付け、ピンクの花が咲き上って行く。
花被片は6個で先の尖った長楕円形、オシベは6本で、長さ5o程の花柄がある。

2008/9/15
山あいの道をかなり登った所で、畑の脇でツルボが花序を伸ばしていました。
中には半分ほど咲き上っているものもあり、咲き始めてから少し時間が経っているようです。
花序の成長はかなり早く、花序が顔を出してから咲くまでは2〜3週間ほどです。

ニラ(Allium tuberosum Rottl.)
<キジカクシ目・ヒガンバナ科・ネギ亜科・ネギ連・ネギ属>
 
ヒガンバナ科ネギ属の多年草の緑黄色野菜で、中国北部からモンゴル・シベリアが原産の帰化植物。
原種は「Allium ramosum」とされ、3000年前以上前から栽培化されていたと考えられている。
日本へは弥生時代に渡来し、古くから栽培、野生化して、本州から四国、はな九州に分布している。
全草に独特の匂いがあり、その原因物質は硫化アリル(アリシン)などの硫黄化合物である。
葉は、長さ20〜30cmの平たい線形で、株状になった短い鱗茎から葉が多数立ち上がる。
花期は8月〜10月で、長さ30〜40cmの花茎を真っすぐに立ち上げ、先に半球形の散形花序を付ける。
花は直径12mm前後の白い小花で、先の尖った狭長楕円形の花弁3個と苞が3個あり、見た目は6弁花に見える。
オシベは6個で、花糸は下部が太くなっている。子房は3室になっている。
子房は熟すると割れて黒色の小さな種を散布する。

※ 毎年のようにスイセンとの誤食事故が新聞等で見受けられます。
花を見れば間違うことはないのでしょうが、葉のみの場合は非常に似ています。
両者が混生している場合もあるので、そのような場所では細心の注意が必要となります。
鱗茎の直径や葉の幅は、一般にスイセンはニラの倍くらいありますが、絶対ではありません。
一番の違いは臭いで、葉をつぶしたときのニラ特有の臭いはスイセンにはありません。
また、根本に丸い球根(鱗茎)があればスイセンであり、明瞭な鱗茎がなくて髭根が出ていればニラです。

2008/9/15
国道246号を渡って、山あいの道に入って間もなくの所で、道端でニラが花を付けていました。
この花(というより花茎)を野菜として食用にするニラがあり、花にらとして販売されています。
この野菜の花にらは、旬は晩春〜夏ですが、通年で販売はされています。
話は変わりますが、同じヒガンバナ科のハナニラ属に、ハナニラという有毒植物があります。
ニラのような葉を出し、ニラやネギに似た匂いがあるため、ハナニラの名前が付いたようです。
ただ、花の咲く季節が、ハナニラは春で、ニラは秋なので、花を見れば間違えることはないでしょう。

ヒガンバナ(Lycoris radiata)
<キジカクシ目・ヒガンバナ科・ヒガンバナ亜科・ヒガンバナ連・ヒガンバナ属>
 
ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草で、原産地が中国の古い時代の帰化種。
日本では、北海道から四国、九州と全国に広く分布している。
日本以外では、朝鮮半島から中国南部に広く自生している。
ヒガンバナは、遺伝的に同一であり、三倍体のため、種子で増えることはない。
そのため、中国から帰化した1つの球根から、全国に広がったものと思われる。
鱗茎は直径1〜3cmの類球形で、草丈は30〜50cmになる。
葉は花後の10月頃に出て、翌春に枯れる。長さ30〜60cmの線形で、新緑色で光沢がある。
花期は8月〜9月で、長さ30〜50cmの花茎のみを立ち上げ、散形花序に花を4〜7個付ける。
6個の花被片は鮮紅色で、長さ4cm前後の狭披針形。強く反り返り、縁が強く波打つ。
2個の総苞は、披針形で長さ3cm前後。オシベは6個とメシベ1個は、花被片より長く突き出す。

2008/9/15
山あいの道を下って、平地に下りてきたとき、道路脇の民家の石垣の際にヒガンバナが咲いていました。
まだ、少し開花時期には早いのか、咲いているのは1本だけで、後は全てツボミでした。
後、1週間もするとすべてが開花して、この辺りを赤く染めていたことでしょう。

メドウセージ(Salvia guaranitica)
<シソ目・シソ科・イヌハッカ亜科・ハッカ連・アキギリ属>
 
シソ科アキギリ属の宿根多年草で、南米原産の園芸品種。
耐寒性、耐暑性ともに強いので、日本では、多くの地域で植栽されている。
学名が示す通り、サルビアの仲間で、サルビア・ガラニチカとも呼ばれる。
なお、日本での流通名のメドウセージは、本来はサルビア・プラテンシスを指す名前。
流通の初期に、名前を取り違えられて、それが定着したものと思われる。
草丈は1mを超え、花穂には一方向に並んだ青紫色の花を付ける。

2008/9/15
山あいの道をしばらく上って行くと、道路脇でキバナコスモスに混じってメドウセージが咲いていました。
その場所に固まって咲いているので、以前に植栽されたものが残って、定着しているのかもしれません。

フクジンソウ(Cheilocostus speciosus)
<ショウガ目・オオホザキアヤメ科・オオホザキアヤメ属>
 
ショウガ科ホザキアヤメ属の多年草で、原産地はインド東部からマレーシア地域。
別名は、コスツス・スペキオスス、コスタス、オオホザキアヤメ(大穂咲菖蒲)など。
長らく「コスツス属」に分類されていたものが、2006年に新しい属として分離された。
草丈は1〜3mになり、葉はらせん状に捻じれて互生する。
長さ10〜30cmの狭楕円形の葉は無柄で、葉質は多肉質である。
花期は5月〜10月で、茎頂から穂状花序を伸ばして赤い苞に包まれた白い1日花を咲かせる。
花冠の直径は7〜8cmで、全体に縮れていて薄く、喉の部分や中心部は黄色い。
根茎は薬用とされ、百日咳や肝炎などに効くとされる。

2008/11/3
山あいの道をかなり登った所で、畑一面に植え付けられており、白い花をポツポツと咲かせていました。
見たことがなかったので、後で調べたのですが、いささか難航して、たどり着くのに時間がかかりました。
難航した理由はショウガ科の花らしくない形状だったためです。葉の形はショウガ科なのですが。
何とかたどり着いたのがこのフクジンソウ(福神草)です。なぜ、「フクジン」なのかは不明です。
別名のオオホザキアヤメも、大穂咲は見れば分かりますが、なぜアヤメなかは不明です。
ヒラヒラした部分が花菖蒲の外花被片に似ていなくもないですが、内花被片に該当するものはありません。
それよりも英名の「crepe ginger」は、縮れた花被片を表しており、分かり易い名前です。

カンナ(Canna indica hybrid)
<ショウガ目・カンナ科・カンナ属>
 
カンナ科カンナ属の一群の植物で多年草。多様な園芸品種がある。
球根で増やすが、暖かいところでは、宿根草として育てることもできる。
熱帯アメリカが原産地で、日本には江戸時代に渡来したとされている(和名:ダンドク)。
日本では、種類によるところがあるが、ほぼ全国で栽培可能。

2008/9/15
山あいの道を一旦下って国道246号近くに出て、そこで山側に再び折り返します。
その折り返して少し山に上った辺りで、真っ赤なカンナが花を付けていました。
カンナは生姜に近い植物ですが、言われてみれば葉や花も近いものがありますね。

ハナシュクシャ(Hedychium coronarium)
<ショウガ目・ショウガ科・シュクシャ属>
 
ショウガ科シュクシャ属の多年草で、インド〜マレーシア原産の帰化植物。
日本では、九州以南に野生化して自生している。
草丈は1〜2mに達し、葉は長い葉鞘があり互生する。
葉身は長さ20〜50pの長楕円形で、先が尖る。
葉表は光沢があり無毛、裏面は淡褐色の長毛が密生する。
花期は7月〜11月で、茎頂に長さ15pほどの花穂を出し、苞は倒卵形で重なる。
花は直径10p前後で、花被片は6個。外花被3枚は合着して花のつけ根にある。
内花被片3枚は、基部が合着し、その中の上弁は2裂して大きく、中央部は淡黄色を帯びる。
もう1枚、唇形の花弁があるが、これは雄しべが変化したもの。なお、花被片の色は、白と赤がある。
花筒は長さは6cmほどあり、花の中央から飛び出しているのは、オシベとメシベが1つになったものである。

2008/9/15
山あいの道をかなり登った所で、畑の脇でハナシュクシャが花を付けていました。
このハナシュクシャ、繁殖力が半端ではなく、ハワイでは有害植物になっているそうです。
確かに、繁殖力は強そうで、自宅近くの畑でも見られますが、巨大な株になっていました。

マルバルコウ(Ipomoea coccinea)
<ナス目・ヒルガオ科・ヒルガオ亜科・Ipomoeeae連・サツマイモ属>
 
ヒルガオ科・サツマイモ属のつる性一年草で、熱帯アメリカ原産の帰化植物。
日本では、本州中部以南、四国、九州で見られる。
また、日本も含めたアジア、南アメリカ、オセアニア、アフリカに移入分布する。
つるは左巻きで長くなると3mに達し、葉は互生する。長さ10p前後の卵形で先が尖り、基部は心形。
葉は全縁であるが、基部に数個の角状突起があり、長さ1〜10pの葉柄がある。
葉腋から花柄を伸ばし、3〜8個の朱赤色の花を上向きに付ける。1日花で、午後にはしぼむ。
花冠は漏斗型で、長さ35mmほどの筒部の先は直径20oほどの5角形に広がる。
オシベは5個で、メシベの柱頭は白い球状。オシベ、メシベとも、花冠からは突き出す。
萼は先が5裂して細く尖り、長さは3o前後。花後、花柄(果柄)は下向きとなる。

2008/9/15
山あいの道をしばらく上って行くと、道端をマルバルコウが這って、花を付けていました。
本州中部以南に定着している帰化植物で、時々見かけるようになった花です。

ハゼラン(Talinum crassifolium Willd)
<ナデシコ目・スベリヒユ科・ハゼラン属>
 
スベリヒユ科ハゼラン属の多年草で、南米原産の帰化植物。
日本には明治時代に移入され、その後、逸出して野生化し、本州から四国、九州と分布を広げている。
海外では、メキシコ、カリブ海地域、西アフリカ、中米と広い分布域を持つ。
草丈は30〜150cmで、茎は円形で、まばらに分枝する。全体に無毛。
葉は互生し、長さ5〜12cmの楕円形。やや厚みのある多肉質で、全縁。
花期は6月〜9月で、細長い花茎を立ち上げ、よく分枝する円錐花序に花を多数付ける。
花は直径6mm前後の5弁花で、花色は淡紅色〜赤色で、萼片は早落性。
オシベは15〜20個程度で、柱頭は3裂する。花柄は長くとも20o程。
本種が開花するのは午後の3時頃で、数時間でしぼむ。そのためサンジソウ(三時草)等の別名がある。
果実は刮ハで、直径3〜5mmの球形で、3稜があり、熟すと3裂する。

2008/9/15 15:44
ヒガンバナから少し離れた所で、ハゼランが開花していました。
ハゼンランが開花するのは15時から数時間の間だけですので、良いタイミングでした。
ちょっとピンボケなのが残念ですが、大きな赤い玉が種子で、小さなピンクの玉がツボミです。
花が咲いている様が、線香花火が爆ぜているように見えるのが名前の由来と言われています。

ママコノシリヌグイ(Persicaria senticosa)
<ナデシコ目・タデ科・タデ亜科・イヌタデ属>
 
タデ科イヌタデ属の1年草で、在来種。
日本では、北海道から本州、四国、九州と全国に分布する。
海外では、朝鮮半島、中国、台湾、ロシアに分布する。
赤色を帯びた茎はよく分枝して1〜2mになり、茎は葉柄には下向きの刺を細毛がある。
葉は互生し、長さ3〜6cmの長三角形で、先は尖り、全縁である。葉質は薄く、裏面脈上に逆刺がある。
葉柄は長く逆刺があり、葉鞘は膜質で短く、縁は緑色となって腎形となり茎を抱く。
花期は5月〜10月で、葉腋から花茎を伸ばし、先で分枝して頭状花序を付ける。
花序には10個前後の花が付き、花序の下には腺毛がある。
花被は紅色を帯び、5深裂して裂片は長さ3oほどの楕円形である。
オシベは8個、メシベは1個で、花後、花被は長さ4〜5oとなって果実を包む。
果実は上端がやや尖り、長さは3mm前後になる。

2008/9/15
農道に出て、小川の辺を歩いていると、曲がり角の縁にママコノシリヌグイが繁茂していました。
何度聞いてもすごい名前をもらったものだと思ってしまいますが、茎の刺を見ると納得してしまいます。
花の付き方や咲いた花の形は、ミゾソバとよく似ているのですが、葉の形状や刺の鋭さから本種としました。

オミナエシ(Patrinia scabiosifolia)
<マツムシソウ目・スイカズラ科・オミナエシ属>
 
スイカズラ科オミナエシ属の多年草で、在来種。
日本では、北海道から本州、四国、九州と、沖縄以外の地域に分布している。
日本以外では、朝鮮半島から中国、東シベリアにかけて分布する。
秋の七草の1つで、よく栽培されているが、自生するものは少なく、なかなか見られい。
草丈は60〜100cm程度で、根茎が横に這って増える。茎は直立し、上部でよく分枝する。
葉は対生し、長さ10p程で羽状に裂ける。葉柄は数p〜10cmほど。
花期は8〜10月で、茎先に散房花序を付け、直径数oの黄色い花を多数付ける。
花冠は5裂して筒部は短い。オシベは4個、花柱は1個。
果実は長さ4o前後の長楕円形で、オトコエシのような翼はない。

2008/9/15
山あいの道を一旦下って国道246号近くに出て、そこで山側に再び折り返します。
その折り返して少し山に上った所で、オミナエシが黄色い花を付けていました。
周りに目立った花がないので、黄色い花がやけに目立っていました。
少し開花から時間が経っているようで、一部は既に果実になっていました。


オミナエシとオトコエシの花

     .
     .
<オミナエシ>               <オトコエシ>
  黄色い花で艶やかなオミナエシ(女郎花)に対する、白い花で清潔感のあるのがオトコエシ(男郎花)です。
この女郎とは、令嬢、令婦人、若い女性、美人の意味だそうで、エシは圧しの事とされています。
つまり、「美人も圧倒する花の美しさ」から付いた名前が、オミナエシだというのが通説です。
オトコエシは、オミナエシより一回り大きく、たくましく見えることに由来するとされています。
別の説として、昔は男性は米を、女性は粟を食べていたことに由来するというものがあります。
白いオトコエシは米花、黄色いオミナエシは粟花と呼び、飯がヘシに変化したというものです。
つまり、オトコメシとオミナメシがオトコヘシとオミナヘシになったという訳です。
なお、〜ヘシというのは、元の旧仮名使いでの表記です。










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