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砥峰高原で見かけた昆虫



季節がらか、砥峰高原で見かけた数少ない昆虫たちです。
ススキの草原では、ニシキリギリスが、あちらこちらで鳴いていて、草原らしい雰囲気です。
ただ、遊歩道から中には入れませんので、その姿を見ることはできませんでした。
その代わりではありませんが、足元に咲く野草の写真を撮っていて、アワフキムシに気が付きました。
また、木道を歩いていて、足元から飛び立った小さな赤とんぼもいました。



カメムシ目
アワフキムシ科(オカダアワフキ)
トンボ目
トンボ科(ヒメアカネ)
砥峰高原で見かけた昆虫
和名インデックス


オカダアワフキ(Lepyronia okadae)
<カメムシ目・ヨコバイ亜目・アワフキムシ上科・アワフキムシ科・アワフキムシ亜科>
 
ワフキムシ科アワフキムシ亜科に属するアワフキムシの1種で、在来種。
日本では北海道から本州、四国、九州とほぼ全国に、海外では朝鮮半島、台湾に分布する。
体長はオスで5〜6.5mm、メスで6〜7mmで、秋に出現する。
マルアワフキに似るが、一回り小さく、翅の黒褐色の斑紋が異なる。
オカダアワフキの斑紋は、基部側には無く、外縁寄りに並行して2本ある。
幼虫、成虫とも、イネ科の植物を吸汁する。

2021/10/14
砥峰高原のハイキングコースで、遊歩道脇で花の写真を撮っていて、アワフキムシに気が付きました。
見たことがあるような感じでしたがはっきりしないので、後で調べました。
あまり特徴のない色と斑紋なので手間取りましたが、翅の縁にある暗色の斑紋から特定できました。
2本の平行した暗色の斑紋を持つのはオカダアワフキで、初見のアワフキでした。

ヒメアカネ(Sympetrum parvulum)
<トンボ目・トンボ亜目・トンボ上科・トンボ科・アカネ亜科・アカネ属>
 
トンボ科アカネ属のトンボの一種で、在来種。
国内の赤とんぼでは最小の種で、和名もそれに由来するものである。
日本では北海道から本州、四国、九州に、海外では東アジアから極東に広く分布する。
出現時期は、6月中旬〜12月初めで、平地から低山地の木立のある湿地、湖沼などで見られる。
体長は28〜38mm、腹長は17〜26mm、後翅長は20〜29mmで、ややスリムな体形。
未熟なうちは雌雄とも体色は黄褐色だが、成熟するとオスは腹部が赤化して顔面は白くなる。
しかし、メスは成熟しても背面の橙色が濃くなる程度である。
オスの顔面には眉班がないが、メスの顔面上部には小さな眉班があるものとないものがある。
日本最小のトンボはハッチョウトンボだが、生育環境が似ているため両種が見られることも多い。
どちらもオスが成熟すると赤くなるが、ハッチョウトンボはハッチョウトンボ属になる。
マユタテアカネやマイコアカネとも似ているが、以下の点で識別できる。
・マユタテアカネはオスにも微班があり、腹部黒斑はヒメアカネの方が明瞭に発達する
・マユタテアカネは、ヒメアカネよりオスの尾部上付属器の先端の反りが大きい
・ヒメアカネは、マユタテアカネよりメスの産卵管は長く突き出ている
・マイコアカネとヒメアカネは、ほぼ同じ大きさであるが、胸部側面の斑紋がことなる
・ヒメアカネのオスは成熟すると顔面が青味を帯びるが、マイコアカネはより顕著である

2021/10/14
砥峰高原のハイキングコース入り口付近にある木道を歩いていると、足元からトンボが飛び立ちました。
赤い色をしたかなり小さなトンボでしたので、最初、ハッチョウトンボではないかと思いました。
少し離れた所に止まったので、撮ろうと近づくと逃げられ、再度止まったところを少し離れて撮りました。
ただ、付けていたのが28mmの広角レンズで、撮影時、若干後ピンになっていたので、画質は良くありません。
後で調べると、体形と頭部、胸部の色から判断して、ハッチョウトンボではないことは分かりました。
さらに調べてみると、ヒメアカネ、マイコアカネ、マユタテアカネのどれからしいことが分かりました。
画質が悪く、背面の画像しかないのですが、腹部の黒斑の発達度合いからマユタテアカネでもなさそうです。
ヒメアカネとマイコアカネの背面の違いはほとんどないのですが、ヒメアカネの方が翅がスリムです。
翅のスリムさの点だけですが、この点からヒメアカネに軍配を上げました。


よく似た赤いトンボ

       .
マユタテアカネ(オス)       ヒメアカネ(オス)       ハッチョウトンボ(オス)
ハッチョウトンボはアカネ属ではないのですが、頭部や胸部まで赤くなり、より赤トンボらしい色合いです。
マユタテアカネは、ヒメアカネやマイコアカネほど、腹部の黒斑が発達しません。
ヒメアカネとマイコアカネは、胸部側面の斑紋や顔面の青味度合いに違いがあり、判別できます。
腹部の黒斑は両種ともよく発達し、背面から見た場合の違いはほとんどありません。
ただし、両種を並べた場合、翅の幅に違いが見られ、ヒメアカネの翅の方が細長く見えます。










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