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砥峰高原(ススキ)[2021/10/14]



実家でTVを見ていた時、砥峰高原のススキの草原の見頃が近づいていると紹介されていました。
実家からは播但連絡道路を経由して、1時間ちょっとで行けそうなので、行ってみることにしました。

砥峰高原は、西日本で有数の約90haに及ぶススキの草原が広がる高原です。
山の斜面を見渡す限りススキが埋め尽くし、その中に1週3.1kmの散策コースが整備されています。
コース周辺には、入り口付近のとのみね交流館以外に建物がなく、視界が開けています。
そのため、映画「ノルウェイの森」や大河ドラマ「軍師官兵衛」などのロケ地としても知られています。

さて、ススキが日に映えて白く輝いて見えるのは、日が傾いて斜めから当る午後の3時くらいからです。
ということで昼前に出発し、播但連絡道路を神崎南ICで降りて、山道を目的地に向かいました。
砥峰高原の駐車場に到着したのは13時前で、駐車場に若干空きがあったので、すんなりと駐車できました。
駐車場からとのみね交流館までは100mほどで、ここからはススキの草原を一望できます。



上記は、とのみね交流館への道路から見たススキの草原です。右端に見えているのが入口になります。
少し下った所に沼があり、その先のT字路を右側から上る人が多いですが、左側から上ることもできます。
私はT字路を右側から上り、左側から下りてきました。私の感覚ですが、このルートの方が楽な気がします。
上りは結構見晴らしの良い所があり、景色を楽しみながらの上りとなりました。
舗装された通路が終わり、山道の細い散策路になると足元が悪くなり、注意しながら上ります。
足元に注意を払うことになるので、足元に咲くリンドウやウメバチソウ等が目に留まるようになりました。
途中、逆ルートでこられた子供連れや犬の散歩をさせている方などとすれ違いましたが、人出は少なかったです。
下り始めた所辺りから、ススキの背が高くなり見晴らしが利かない場所が増えました。
展望台があったので、ここで一休み。とのみね交流館や駐車場まで一望できます。
展望台を後にして、ひたすら下って行きますが、所々に見晴らしの利くところがあるものの見晴らしは今一つ。
合流点の少し手前になって、見晴らしが利くようになりましたが、下りきった所で1周終了です。
上るときには今一だった沼の反射ですが、下り終わった頃には青空を見事に映していました。
とのみね交流館から駐車場に戻り、元来た道を折り返して播但連絡道路に入り、帰途につきました。



砥峰高原(ススキ) インデックス


砥峰高原 上り

砥峰高原の入口から下りた所にちょっとした沼があり、水面をアメンボが泳いでいました。
その沼の先がT字路になっていて、周回ハイキングコースの分岐点になっています。
左側は細い山道に続き、右側は広い整備された通路になっているので、右側から回ることにしました。

 

入口から下り切った所にある沼(左側)と、その先にあるT字路の看板です。
左側は、少し先で一気に斜面を上り、正面に見えている草原の上の縁辺りを奥の方に進みます。
右側は、広い整備された通路をだらだらと上り、比較的開けていて見晴らしは良かったです。
私は、右の整備された通路をちんたらと上ることにしました。
右ルートも、途中から細い山道になりますが、急登がなかったので多少楽なのではないかと思います。



右に見えているのが整備された散策路で、突き当りを右の方へ進みます。
突き当りを右に折れたらだらだらとした上りで、右端の方からグルっと周って中央の草原の縁に出ます。
そこから尾根近くを左の方へ周り、先ほどの分岐点に戻って来ることになります。

 

この日は雲が多くて、ときおり雲の切れ間から陽が射しこんで、ススキの穂を白く光らせてくれました。
陽の当たっている所は、雲の動きで刻々と変わって行くので、同じところを撮っても雰囲気が変わります。
左の写真で右手に見える陽の当たっている所が手前に移動してきて、手前の草原を照らしたのが右の写真です。



広く整備された散策路が終わり、細い山道を上って行くと急に視界は開けました。
そこからは正面にとのみね交流館や駐車場、上ってきた通路が見え、右手斜面にこれから行く散策路も見えます。
細い山道になって足元を気にするようになると、足元に咲いているリンドウやウメバチソウ等が目に付きます。
最近、TVで丸山湿原でウメバチソウが見頃になっていると紹介されていましたが、ここでも見頃でした。
その他、リンドウやセンブリがあちらこちらで咲いており、アキノキリンソウやツリガネニンジンも見られました。

砥峰高原 展望台より

砥峰高原の奥の方に展望台が設けられていて、そこからはとのみね交流館や駐車場まで一望できます。
砥峰高原の奥に位置しているため、ススキの草原全体を楽しめる場所でもあります。



展望台の少し手前で見晴らしの良い所に着いたとき、スポットライトのように陽が射してきました。
少し先にあるススキの草原と松の木が光り輝くように浮かび上がって見え、自然の粋な演出でした。



粋な演出をしばし楽しんだ後、少し先にあった展望台で一休みです。
一段高い所からススキの草原を一望できるので、通りかかった方が次々と上ってきます。
右手の斜面には、これから下りていく散策路が、とのみね交流館の方に延々と延びているのが見えます。
ここから案内看板のあった沼の近くまでは2.4kmあり、周回ハイキングコースの2/3が残っています。

砥峰高原 下り

展望台から分岐点までは、だらだらとした下りが続きます。
ただ、散策路の谷側には背の高いススキが延々と続いているため、見晴らしはあまり良くありません。
所々でススキの切れている所があるので、そこからはススキの草原を眺めることはできます。
後少しで分岐点という辺りになると展望が開けますが、その辺りからは急な下りになります。
下りきった所で小川を横切り、数十mで分岐点に到着です。

 

展望台からの下り道、数少ない見晴らしの利く所から撮ったススキの草原です。
たまに射す陽の光で、ススキの草原の一部がパッと明るく輝くのもなかなか良いものです。



展望台からの下り道も後少しとなった所で、視界が急に開けました。
急な下りが始まる手前に、突き出すように高台があり、そこから見たススキの草原の展望です。
この急な下りを下り切った少し先に、行きに通った分岐点があります。

 

急な下りを下り切った所に小さな小川が流れていて、沼の方に水を供給しているようです。
その小川に架かる木道から、上流側を撮ったのが左の写真で、下流側を撮ったのが右の写真です。
上流側の湿地と思われる所に生えているのは、ススキではなくオギと思われます。
両者はよく似ていて、日当たりの良い山野で株立ちになるのがススキ、湿った所で群生するのがオギです。
ススキは株立ちになるので丸く広がっていますが、オギは横に広がるので広く群生します。
この辺りは湿地であり、丸く株立ちになっておらず、白くフワフワとした穂に見えます。
ですので、この辺りに生えているのはオギで間違いないと思います。

とのみね交流館 近辺にて

とのみね交流館の前にはステージがあり、ここで撮影が行われた映画などの看板が置かれています。
右手には砥峰高原への入口があり、少し下った所にちょっとした沼があります。
この沼に流入する小川と、この沼を起点として流出する小川があり、木道が整備されています。
木道は、入り口からの散策路の左右に伸びていて、ススキ(オギ?)の群生地の中を散策できます。

 

左の写真は、入り口から下りた散策路の左側、沼の上流辺りに広がる湿地と木道です。
右の写真は、散策路の右側、沼から流れ出した小川越しに見たススキの草原です。



入口から下り切った所にある沼ですが、風がなく、鏡面のような反射を見せてくれました。
行きに見たときは曇り空を映しているだけでしたが、今は青空と雲の白が良いコントラストを見せています。
なお、水面で反射する光は偏光するので、散乱光である青空よりも水面で反射した青空の方がきれいですね。

 

同じ場所をデジ一(D700)とiphoneで撮ったものですが、正面に太陽があるので機能差が出ました。
デジ一は手前の草原重視なので空は白飛びしていますが、iphoneは太陽の影響でかなりアンダーになりました。
左の元画像では、手前の白い看板やバックの雲に露出が合わされているので、日暮れ後に撮った写真のようです。
そこで、画像処理でハイライトを抑え、アンダー部分をかなり持ち上げたのですが、補正しきれませんでした。

砥峰高原で見かけた野草

砥峰高原にはススキの草原を見に行ったのですが、足元に咲く野草も楽しめました。
TVで丸山湿原でウメバチソウが見頃になっていると紹介されていましたが、ここでもたくさん咲いていました。
また、リンドウやセンブリもかなり多く咲いていて、紫のリンドウはよく目立っていました。
その他にも黄色いアキノキリンソウや紫のツリガネニンジンなども見られました。

※ これら野草の詳細は、こちらに紹介させていただきました。興味のある方はご参照ください。



砥峰高原で見かけた昆虫

季節がらか、砥峰高原で見かけた数少ない昆虫たちです。
ススキの草原では、ニシキリギリスが、あちらこちらで鳴いていて、草原らしい雰囲気です。
ただ、遊歩道から中には入れませんので、その姿を見ることはできませんでした。
その代わりではありませんが、足元に咲く野草の写真を撮っていて、アワフキムシに気が付きました。
また、木道を歩いていて、足元から飛び立った小さな赤とんぼもいました。

※ これら昆虫の詳細は、こちらに紹介させていただきました。興味のある方はご参照ください。










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