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忍野八海−太郎坊で見かけた昆虫

2016年9月4日、忍野八海近くの別荘にお邪魔し、帰りに富士山の御殿場口新五合目(太郎坊)に寄り道しました。
その際、忍野八海への散歩の道すがらや御殿場口新五合目の駐車場や登山道脇で見かけた昆虫です。
といっても、夏の盛りは過ぎているので、出会った昆虫は、極わずかです。

カメムシ目
ヘリカメムシ科(キバラヘリカメムシ)
コウチュウ目
ハムシ科(ルリマルノミハムシ)
チョウ目
スカシバガ科(セスジスカシバ)
ハチ目
コハナバチ科(ホクダイコハナバチ)
ミツバチ科(クロツヤハナバチ)
バッタ目
バッタ科(ハネナガフキバッタ)

忍野八海−太郎坊で見かけた昆虫
和名インデックス



【 忍野八海で見かけた昆虫 】
キバラヘリカメムシ(Plinachtus bicoloripes)
<カメムシ目・カメムシ亜目・ヘリカメムシ科・ヘリカメムシ亜科>
 
日本では、本州、四国、九州、南西諸島に分布する。近年になって北海道にも侵入が確認された。
ニシキギ科のニシキギやマユミなどの果実を食べる。
上から見ると黒い体色で地味ではあるが、腹部が黄色く、脚の途中まで真っ白で基部が赤い。

2016/9/4
富士山駅の駐車場の後で、淡紅色に熟し始めたマユミの果実を見かけました。
その写真を撮っている時に、本種に気が付きました。腹部下面の黄色と白い脚が目を引きます。



【 太郎坊で見かけた昆虫 】
ルリマルノミハムシ(Nonarthra cyanea)
<コウチュウ目・カブトムシ亜目・ハムシ上科・ハムシ科・ノミハムシ亜科>

ハムシ科ノミハムシ亜科の甲虫で、在来種。
日本では、北海道から本州、四国、九州とほぼ全国に分布している。
海外では、朝鮮半島から中国、台湾、ベトナムに分布している。
成虫で越冬し、翌春の3月下旬〜6月に活動する。新成虫は7月〜11月に見られる。
4mm程しかなく、青味を帯びた黒色ではあるが、光が当たらないとほぼ真っ黒である。
昼行性で活発に活動し、花に集まり、花粉を食べる。
後足が発達していて、手を近づけるとノミのように飛び跳ねて逃げる。

2016/9/5
御殿場口新五合目(太郎坊)の第2駐車場の法面に咲く、アキノキリンソウで見かけました。
花に頭を突っ込んだまま、なかなか出てきてくれなかったので、お尻の写真しか撮れませんでした。

セスジスカシバ(Pennisetia fixseni fixseni)
<チョウ目・Glossata亜目・Heteroneura下目・二門類・スカシバガ上科・
スカシバガ科・ヒメスカシバ亜科>
 
スカシバガ科の蛾で、在来種。日本では本州から四国、九州に分布する。
大きさは40o前後で、発生時期は8月〜10月。
橙黄色と黒の縞模様があり、翅は透明。胸部背面中央に黒い帯がある。
一見するとスズメバチが飛んでいるように見え、擬態によって身を守っていると考えられる。
幼虫は、クマイチゴ、モミジイチゴ、ウラジロイチゴなどの茎に穿孔する。

2016/9/5
御殿場口新五合目の登山口から少し上った辺りで、ハチのようなものを見かけました。
ただ、その飛び方がハチらしくなかったので、近づいて良く見るとスカシバガと分かりました。
写真を撮ろうとしたのですが、灌木の中に入ってしまったので、暗くてうまく撮れませんでした。
不鮮明な写真となりましたが、調べてみると本種と分かりました。

ホクダイコハナバチ(Lasioglossum duplex)
<ハチ目・ハチ亜科・ミツバチ上科・コハナバチ科・コハナバチ亜科>

コハナバチ科コハナバチ亜科の小型のハチで、在来種。体長は10o程。
日本では、北海道から本州、四国、九州と全国に分布している。
日本に分布する約60種のコハナバチ科の中で、その営巣習性が最もよく研究されたハチである。

2016/9/5
御殿場口新五合目の第2駐車場の法面で、オトコエシに訪花していました。
コハナバチには似たものが多いため、本種としていますが、異なる可能性があります。

クロツヤハナバチ(Ceratina megastigmata Yasumatsu et Hirashima)
<ハチ目・ハチ亜科・ミツバチ上科・ミツバチ科・コシブトハナバチ亜科・コシブトハナバチ族>

ミツバチ科コシブトハナバチ族の小型のハチで、在来種。体長は10o程。
日本では、北海道から本州、四国、九州と全国に分布している。
体色は黒くて光沢があり、腹部は紡錘形で尾部には白毛がある。

2016/9/5
御殿場口新五合目の第2駐車場の法面に見られたノコンギクに訪花していました。
全身が真っ黒で、腹部などに光沢があるため、本種としていますが、異なる可能性があります。

ハネナガフキバッタ(Ognevia longipennis)
<バッタ目・バッタ亜目・バッタ科・フキバッタ亜科・ハネナガフキバッタ属>
   
バッタ科ハネナガフキバッタ属のバッタで、在来種。
国内では、北海道から本州、四国、九州と全国に分布しているが、北の地方ほど個体数が多い。
体長は雄で30o前後、メスで35o前後で、メスの方が一回り大きい。
出現期は7月〜10月で、体全体は緑色で、複眼後方から翅付け根まで細い黒条がある。
翅は長く、無紋で褐色。山地の明るい開けた場所を好み、路上でも見られます。
名前の通り、フキの葉を良く食べるが、他にもクズやフジバカマなどの柔らかい葉を好んで食べる。
イナゴの仲間とは異なり、フキバッタ類はイネ科やカヤツリグサ科はまったく食べない。
フキバッタの仲間は、翅が退化して飛べないものが多いが、本種は翅が長く、良く飛べる。

2016/9/5
御殿場口新五合目の第2駐車場の法面に見られたシモツケの木で見かけました。
最初、見た時はハネナガイナゴだと思っていました。
後で調べてみると、ハネナガイナゴとは微妙に異なり、本種と分かりました。


フキバッタ亜科とイナゴ亜科

  
2016/9/5(ハネナガフキバッタ)    2015/8/21(ミカドフキバッタ)
  

2014/9/12(ハネナガイナゴ)     2012/10/31(コバネイナゴ)

ハネナガフキバッタとハネナガイナゴ、良く似ていますね。
フキバッタの仲間には、右のミカドフキバッタのように翅が退化したものが多いです。
その中で、ハネナガフキバッタは翅が普通に長いので、見た目はイナゴそっくりになります。
しかし、良く見ると頭部からの背面が緑色と淡褐色で異なり、黒条の形も異なります。
学術的には、後腿節の後端の側葉が尖らない、後脛節の先端部外面に不動棘がないことが、
イナゴ亜科との識別点と説明されていますが、素人には良く分かりません。










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