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沖縄 美ら海水族館(ちゅらうみすいぞくかん)



沖縄美ら海水族館は、本部半島備瀬崎近くにある国営沖縄記念公園・海洋博覧会地区の水族館です。
「美ら海(ちゅらうみ)」とは沖縄の方言で、「清(きよ)らしい海」という意味です 。
大水槽を泳ぐジンベエザメやイルカショーが人気で、沖縄県の観光地の中では知られた存在です。
2005年(平成17年)に、アメリカのジョージア水族館が開館されるまでは、世界最大の水族館でした。
水族館内には水量7,500立方mと、世界最大級の大水槽『黒潮の海』があり、見所となっています。
そこで泳ぐ、世界で初めて長期飼育に成功したジンベエザメやナンヨウマンタが人気を集めています。



以下に、今回の旅行で見かけて写真を撮った魚たちを紹介いたします。



ウナギ目・アナゴ亜目
アナゴ科(ニシキアナゴ、チンアナゴ)
カサゴ目・カサゴ亜目
フサカサゴ科(ハナミノカサゴ)
スズキ目・スズキ亜目
イサキ科(アヤコショウダイ)
キンチャクダイ科(タテジマキンチャクダイ)
チョウチョウウオ科(トゲチョウチョウウオ)
ハタ科(タマカイ、タマカイ)
スズキ目・ニザダイ亜目
ツノダシ科(ツノダシ)
ニザダイ科(ナンヨウハギ、モンツキハギ)
スズキ目・ベラ亜目
スズメダイ科(クマノミ、ハマクマノミ)
ブダイ科(ヒブダイ)
ベラ科(メガネモチノウオ)
トゲウオ目・ヨウジウオ亜目
ヘコアユ科(ヘコアユ)
 
ガンギエイ目
シノノメサカタザメ科(シノノメサカタザメ)
トビエイ目・トビエイ亜目
アカエイ科(ヒョウモンオトメエイ、オグロオトメエイ)
トビエイ科(ナンヨウマンタ、ウシバナトビエイ、マダラトビエイ)
テンジクザメ目
ジンベエザメ科(ジンベエザメ)
メジロザメ目
メジロザメ科(イタチザメ)
展示されていた魚インデックス


ニシキアナゴ(Gorgasia preclara)
<ウナギ目・アナゴ亜目・アナゴ科・チンアナゴ亜科・シンジュアナゴ属>
 
アナゴ科シンジュアナゴ属の魚で、在来種。
日本では、南西諸島に分布する。海外では、フィリピン、モルディブ等の西太平洋に分布する。
全長は38cmほどで、チンアナゴよりやや小さい。体側に黄褐色〜褐色の横帯がある。
潮通しのよいサンゴ礁礁斜面の砂地に穴を掘って生息する。
普段は、砂地から頭胸部を出して、流れに乗ってくる動物プランクトンなどの餌を捕食している。

2009/3/7
ニシキアナゴとチンアナゴが同じ水槽で展示されていました。
ニシキアナゴは、派手なオレンジのストライプが目立ってました。

チンアナゴ(Heteroconger hassi)
<ウナギ目・アナゴ亜目・アナゴ科・チンアナゴ亜科・チンアナゴ属>

アナゴ科チンアナゴ属の魚で、在来種。
日本では、伊豆半島、高知県、屋久島、琉球諸島、小笠原諸島に分布する。
海外では、インド洋、西部太平洋に分布する。
全長は40cmほどで、ニシキアナゴよりやや大きい。
鰓孔周辺や、体の躯幹部、肛門のまわりに黒色斑があり、体側にはそれよりも小さい黒色斑が多数ある。
サンゴ礁外縁部の潮通しのよい砂底に群れをなして生息する。
普段は、砂地から頭胸部を出して、流れに乗ってくる動物プランクトンなどの餌を捕食している。

2009/3/7
ニシキアナゴとチンアナゴが同じ水槽で展示されていました。
チンアナゴはモノトーンの模様なのでニシキアナゴよりは地味です。
何を思ったのか、3匹のチンアナゴが絡み合っていました。

ハナミノカサゴ(Pterois volitans)
<カサゴ目・カサゴ亜目・フサカサゴ科・フサカサゴ亜科・ミノカサゴ族・ミノカサゴ属>

フサカサゴ科ミノカサゴ属の魚で、在来種。
日本では、伊豆諸島、千葉県外房以南の太平洋岸、山口県、九州、琉球諸島、小笠原諸島に分布する。
海外では、東インド洋〜太平洋に分布する。
体長は40cmほどで、サンゴ礁域の出っ張りの下や洞窟の入り口などで単独行動することが多い。
体側には赤褐色と白色の縦縞模様があり、胸鰭の鰭膜は長く、胸鰭軟条の先端付近にまで達する。
鰭を大きく広げた姿は優美ですが、ミノカサゴ同様、13本の背棘に強い毒があり、危険生物である。
ミノカサゴとの違いは胸部に模様があり、臀鰭、尾鰭に黒斑がある事です。
胸鰭を大きく広げて小魚やエビなどの甲殻類を追い込み、餌として食べます。

2009/3/7
ハナミノカサゴがヒラヒラと胸鰭を大きく広げて、優雅に泳いでいました。
見た目は優美ですが、背の棘などには猛毒があり、刺されると非常に痛いそうです。
奇麗なバラには刺があると同じですね。美しさに惑わされてはいけません。

アヤコショウダイ(Plectorhynchus lineatus)
<スズキ目・スズキ亜目・スズキ上科・イサキ科・コショウダイ亜科・コショウダイ属>

イサキ科コショウダイ属の魚で、在来種。
日本では琉球諸島、南大東島、小笠原諸島に分布する。海外では西太平洋や東インド洋に分布する。
全長は50cmほどで、体の上半分に斜め上後方へと伸びる暗色帯が10数本あり、鰭は鮮やかな黄色。
なお、稚魚期には吻端から尾鰭の端まで数本の暗色縦帯が見られるが、成長と共に変化する。
沿岸浅海の岩礁域やサンゴ礁域に生息し、甲殻類、多毛類や小型魚類などを捕食する動物食性。

2009/3/7
体側は白黒のモノトーンの模様ですが、口や鰭が鮮やかな黄色なので、余計に目立ちます。
幼魚も白黒の縞模様ですが、数本の縦縞で、尾鰭も黄色くなく、成魚とは全く異なります。

タテジマキンチャクダイ(omacanthus imperator)
<スズキ目・スズキ亜目・スズキ上科・キンチャクダイ科・サザナミヤッコ属>

キンチャクダイ科サザナミヤッコ属の魚で、在来種。
日本では、相模湾以南の潮溜まりや浅い岩場の沿岸などに分布する。
海外では、インドや中部太平洋(イースター島を除く)に分布する。
全長は40cmほどで、成魚の体側には黄色と濃青色からなる斜帯がある。
頭部には眼を通り後方で湾曲し、後方へ向かう黒色帯がある。尾鰭は黄色。
なお、幼魚は濃紺の体に白い同心円状の模様と湾曲した白色帯があり、成魚と全く異なる。
珊瑚礁や岩礁域に主に生息し、海綿などの付着生物などを食べる。

2009/3/7
この写真は、タテジマキンチャクダイの幼魚にで、この濃紺に白の同心円状の模様が特徴です。
この魚も成長と共に模様が変わる魚で、成魚は青地に黄色い鮮やかな縦縞で、全く異なります。


魚の縦縞と横縞の定義

  魚の模様に関しては、魚の頭部を上にしたときの模様で表現されます。
普通、頭部を横にして泳いでいますので、模様の表現と見た目の模様が逆になります。
このタテジマキンチャクダイの成魚も、泳いでいるときは頭部から尾部に真っ直ぐに伸びる横縞です。
ですが、頭部を上にすると縦縞になるので、名前がタテジマキンチャクダイなのです。
なぜ、頭部を上にした状態で表現するのかは、諸説あり、明確ではないようです。


トゲチョウチョウウオ(Chaetodon auriga)
<スズキ目・スズキ亜目・スズキ上科・チョウチョウウオ科・チョウチョウウオ属>

チョウチョウウオ科チョウチョウウオ属の魚で、在来種。
日本では、茨城県以南の太平洋岸、兵庫県日本海側、九州北岸、南西諸島〜小笠原諸島に分布する。
海外では、インド〜太平洋域、紅海、ガラパゴス諸島に分布する。
全長は20cmほどで、体側には斜走帯、頭部には眼を通る黒色帯、背鰭軟条部には大きな黒色斑がある。
成魚の背鰭後方の軟条は糸状に伸長する特徴がある。
サンゴ礁域に生息する普通種で、サンゴのポリプの他、甲殻類やイソギンチャクなどを食べる雑食性。

2009/3/7
体側の前半部が白色で、後半部が黄色という、かなり目立つ色合いです。
そこに暗灰色の斜走帯が走り、眼の所の黒い帯模様、背鰭軟条部の黒斑と、結構お洒落です。

タマカイ(Epinephelus lanceolatus)
<スズキ目・スズキ亜目・スズキ上科・ハタ科・ハタ亜科・マハタ属>
 
ハタ科マハタ属の魚で、在来種。日本では極まれな種である。
日本では、八丈島、和歌山県以南太平洋岸、山口県日本海側、鹿児島県笠沙、琉球諸島、小笠原諸島に分布する。
絵画では、台湾、南シナ海、インド洋〜太平洋、紅海やハワイ諸島に分布する。
体長は3m以上の記録もあるハタの仲間では最大種である。
体色は灰褐色から暗色で、黄色と黒色斑があるが、これは幼魚期には明瞭である。成長すると不明瞭になる。
岩礁やサンゴ礁域に棲む大型種であるが、比較的浅いところでも見られる。
小魚や甲殻類などを中心に多くの動物を捕食する。

2009/3/7
悠然と泳ぐタマカイです。体色が灰褐色と地味なのですが、大きさでは抜きんでていました。
頭頂部付近に淡色の斑紋が見られますが、かなり不明瞭です。

ハナゴイ(Pseudanthias pascalus)
<スズキ目・スズキ亜目・スズキ上科・ハタ科・ハナダイ亜科・ナガハナダイ属>

ハタ科ナガハナダイ属の魚で、在来種。
日本では、八丈島、小笠原諸島、高知県柏島、琉球初冬に分布する。
海外では、西太平洋〜中部太平洋に分布する。
体長は10cmを超え、この属の中ではやや大きい方である。
体色は鮮やかな紫色で、雄の背鰭は赤く雌よりも色彩が鮮やかで、腹ビレ、尾ビレが糸状に伸びる。
なお、成熟した雄は、鼻先が尖り、背は伸張し、背鰭の後は濃赤色に、尾鰭が黄色くなる。
水深1〜60mの潮通しのよいサンゴ礁域に群れで生息し、プランクトンを食べる。

2009/3/7
体色は、紫色というより、ショッキングピンクのような、強烈な色ですね。
なお、3匹の右下にいる黒の横縞の魚は、ムレハタタテダイだと思われます。
不鮮明なのですが、臀鰭の先端に黒の縞模様が達していますので、そう判断しました。
また、その手前に写っている細長い魚は、ヘコアユを斜めから見たものだと思います。

ツノダシ(Zanclus cornutus)
<スズキ目・ニザダイ亜目・ツノダシ科・ツノダシ属>
 
ツノダシ科ツノダシ属の魚で、在来種。
日本では、千葉県以南に分布し、海外では、インド洋〜太平洋の岩礁や珊瑚礁域に生息する。
体長は20cmほどで、体色は黄、黒、白の縞模様で、突き出した口と、長く伸びる背ビレが特徴。
チョウチョウウオ科の魚に近い色彩をしているが、全く異なる科に属する。
サンゴ礁域に生息し、大群を作ることもある。雑食性で付着生物や藻類を主に捕食する。

2009/3/7
割とポピュラーな魚だと思いますが、白黒の横縞に黄色味が差し、背鰭が長く伸びています。
右の写真で、右側に似た魚がいますが、これはムレハタタテダイです。

ナンヨウハギ(Paracanthurus hepatus)
<スズキ目・ニザダイ亜目・ニザダイ科・ニザダイ亜科・ナンヨウハギ属>

ニザダイ科ナンヨウハギ属の魚で、在来種。
日本では、駿河湾以南や小笠原初冬に分布し、海外ではインド洋〜西太平洋域に分布する。
体長は25cmほどで、バイオレットの体色に暗色縦帯がある。
背鰭と臀鰭は青くて縁は黒い。胸鰭は先端が黄色い。尾ビレは黄色で、上・下端が黒い。
幼魚時はサンゴの間に群れているが、成長するにつれ潮通しの良い岩礁域に移動する。
動物プランクトンや藻類をたべる雑食性である。

2009/3/7
この魚も強烈な色合いをしてます。バイオレットの体色に黒い模様と黄色い臀鰭。
華やかさはありませんが、落ち着いた色合いに、黄色い臀鰭がワンポイントアクセントになってます。

モンツキハギ(Acanthurus olivaceus)
<スズキ目・ニザダイ亜目・ニザダイ科・ニザダイ亜科・クロハギ属>

ニザダイ科クロハギ属の魚で、在来種。
日本では、琉球諸島や小笠原諸島に多いが、幼魚は千葉県以南でも見られる。
海外では、西太平洋〜中央太平洋、アンダマン海、キーリング諸島、ハワイ諸島に分布する。
体長は30cmほどで、褐色の体色に細長い橙色斑が眼の後方にあり、尾鰭の後端に白色の三日月紋がある。
興奮すると体色が変化することが知られており、幼魚の体色も鮮やかな黄色で、成魚とは全く異なる。
珊瑚礁域や岩礁域に生息して、小さな群れで行動する。死サンゴや岩に付着した藻類などを食べる。

2009/3/7
体色は暗褐色なのですが、そこに強烈なオレンジ色の斑紋が鮮やかです。
ナンヨウハギと同様に、ワンポイントのアクセントになっていますね。

クマノミ(Amphiprion clarkii)
<スズキ目・ベラ亜目・スズメダイ科・クマノミ亜科・クマノミ属>

スズメダイ科クマノミ属の魚で、在来種。
日本では、千葉県以南の太平洋岸、琉球諸島、小笠原諸島に分布する。
海外では、インド洋〜西太平洋に分布する。
体長は12cmほどで、頭部と体側にある3本の白色横帯が特徴です。
雄は普通尾鰭が黄色なのに対して、雌は普通白っぽいことで見分けられる。
日本には、イソギンチャクの仲間と共生するクマノミ属は、6種が知られている。
その中で、本種は最も普通に見られる魚種である。雑食性で、動物プランクトンや藻類を食べる。

2009/3/7
イソギンチャクの触手の間を泳ぎ回るクマノミです。尾鰭が白いので雌のようです。

ハマクマノミ(Amphiprion frenatus)
<スズキ目・ベラ亜目・スズメダイ科・クマノミ亜科・クマノミ属>

スズメダイ科クマノミ属の魚で、在来種。
日本では、奄美大島以南に分布し、海外では、西太平洋やインド洋のアフリカ東岸などに分布する。
体長は12cmほどで、、体色は朱赤〜暗赤色で、頭部の背縁から眼の後を通る白色の横帯がある。
また、雌の方が雄よりも体が大きく、体色はやや暗い。
幼魚の白色の横帯は2〜3本あるが、成長と共に減り、頭部の白色横帯のみとなる。
ハナビラクマノミによく似ているが、頭部の白い横帯はハマクマノミの方が幅が広い。
2〜10m程度の浅いサンゴ礁に生息し、イソギンチャクと共生して、動物プランクトンや藻類を食べる。

2009/3/7
ハマクマノミが群れを成して泳いでいました。
赤い体に白い横帯が1本、これも目立ちますね。

ヒブダイ(Scarus ghobban)
<スズキ目・ベラ亜目・ブダイ科・アオブダイ亜科・アオブダイ属>
 
ブダイ科アオブダイ属の魚で、在来種。
日本では、関東地方以南の太平洋岸、長崎、琉球諸島、男女群島、小笠原諸島に分布する。
海外では、インド洋〜中央太平洋、東太平洋の暖海域(ハワイやイースター島は除く)に分布する。
体長は雄では80cmに達し、雄型の体色は黄色が薄く、各鱗は青緑色に縁取られる。
雌型は黄色っぽい体色で、体側には薄い青色の鞍状斑があり、眼の周りや口唇付近に青色の線がある。
尾鰭上・下縁、背鰭上縁、臀鰭下縁、胸鰭上端は青い。
幼魚は内湾や河川の河口域にも生息し、成魚は潮通しの良い岩礁域などに見られる。
普通藻類を捕食するが、甲殻類など小動物も捕食する。

2009/3/7
なぜか、ヒブダイがこちらに寄ってきて、アクリル板をコンコン。
何が気になったのでしょう。おかげで、大きな口と歯が見られました。
この個体は、体色がオレンジ色を帯び、口元に青い模様があるので雌ですね。

メガネモチノウオ(Cheilinus undulatus)
<スズキ目・ベラ亜目・ベラ科・モチノウオ亜科・モチノウオ属>
 
ベラ科モチノウオ属の魚で、在来種。
日本では、和歌山県、トカラ列島以南に分布する。海外では、インド洋〜太平洋域に分布する。
体長は2mに達し、体色は灰色から緑色で、頬からその後方に小斑があり、体側には細い横線がある。
幼魚・成魚ともに眼の後方に黒色線が2本あり、尾鰭は丸みを帯びる。
老成魚では前額部が著しく突出し、コブ状になることからナポレオンフィッシュと呼ばれる。
昼間はサンゴ礁や岩礁域の浅海を遊泳し、夜間は岩の隙間などで休息する。
動物食性で、甲殻類やイカ・タコの類、魚類などを好んで捕食するが、ウニやカニは大好物である。

2009/3/7
堂々と泳いできたのは、頭に瘤があるメガネモチノウオ。ナポレオンフィッシュと呼ばれる老成魚です。
コブダイほどではないにしても、頭頂部がポッコリと出て、見事な瘤になっていますね。

ヘコアユ(Aeoliscus strigatus)
<トゲウオ目・ヨウジウオ亜目・ヘラヤガラ下目・ヘコアユ上科・ヘコアユ科・ヘコアユ属>

ヘコアユ科ヘコアユ属の魚で、在来種。
日本では、相模湾以南に分布し、海外では、インド洋〜西太平洋域に分布する。
体長は15cmほどで、体は極端に扁平で、甲板に被われる。
体側に黒色縦帯が一本あり、その幅と濃さには変異が見られる。
タツノオトシゴに近い仲間で、普段は頭を下にした逆立ち泳ぎをする。
浅海のサンゴ礁域やその周辺の砂底域に生息し、小さな群れを形成していることが多い。
稚魚は海藻片に擬態しているような色合いで、波に漂う姿が夏季に見られる。
動物食性で、動物プランクトンを主食としている。

2009/3/7
頭を下にして泳ぐヘコアユです。
ヘコは逆さ、アユは歩むの意味で、泳ぎ方に由来した名前だそうです。

シノノメサカタザメ(Rhina ancylostoma)
<ガンギエイ目・シノノメサカタザメ科・シノノメサカタザメ属>

シノノメサカタザメ科シノノメサカタザメ属のエイで、在来種。
日本では、南日本の太平洋岸、青森県〜新潟県、山口県、愛媛県八幡浜、琉球列島、尖閣諸島に分布する。
海外では、台湾、中国、インド洋〜西太平洋、紅海、ペルシャ湾に分布する。
体長は2.7mに達し、サメとエイを足して割ったような奇妙な姿をしている魚です。
鰓孔が体の腹面に開くため、エイの仲間に分類されているが、背鰭は2基で非常に大きい。
両岸の内側や胸鰭間の背面に肥大した棘の列があり、体側には白色の虫食い状の模様がある。
水深150mより浅い所に生息し、砂底を活発に泳ぎ回って、カニなどの底生動物や小魚を捕食する。

2009/3/7
後姿になってしまいましたが、シノノメサカタザメです。
この後ろ姿はサメに似ていますが、エイのように胴部と胸鰭が一体となって横に張り出しています。
そして、その腹面に鰓孔が開いていることから、エイの仲間に分類されています。

ヒョウモンオトメエイ(Himantura uarnak)
<トビエイ目・トビエイ亜目・アカエイ科・オトメエイ属>
 
アカエイ科オトメエイ属のエイで、在来種。
日本では、沖縄以南に分布し、海外ではインド洋〜太平洋西部に分布する。
体盤幅は1.8mに達し、尾は体盤幅の2倍近いので、全長は3mに達することがある。
体盤背面や長い尾部に中央が単色の暗色斑が多数あり、これが和名の由来。
尾は細長く、尾棘には毒があり、刺されると激痛に襲われる。
水深50m以下の河口域から海域に生息し、サンゴ礁域周辺の砂底などに見られる。

2009/3/7
ヒョウ柄の模様を体盤背面や尾に持つエイで、思わず笑っちゃいました。
それにしても、見事なヒョウ柄ですね。尾が非常に長いです。

オグロオトメエイ(Himantura fai)
<トビエイ目・トビエイ亜目・アカエイ科・オトメエイ属>

アカエイ科オトメエイ属のエイで、在来種。
日本では、沖縄県西表島と小笠原諸島での記録がある。
海外では、インド洋〜西太平洋、バンダ海、ミクロネシアに分布する。
体盤幅は1.4mに達し、細長い尾は体盤幅の2倍以上ある。尾には大きな尾棘がある。
背面は暗茶褐色、腹面の縁辺は黒褐色、内側は紫褐色、尾は一様に暗褐色で模様はない。

2009/3/7
腹面しか見えていませんが、吻の形状や腹面の形状などから本種と判断しました。
ただ、この写真しか撮れなかったので、間違っている可能性はあります。

ナンヨウマンタ(Mobula alfredi)
<トビエイ目・トビエイ亜目・トビエイ科・イトマキエイ亜科・オニイトマキエイ属>
 
トビエイ科ニイトマキエイ属のエイで、在来種。
日本では、高知県、琉球諸島に分布する。海外では、インド洋〜太平洋、紅海、東大西洋に分布する。
体盤幅は5m近い大きさなのですが、オニイトマキエイ(体盤幅6m以上)よりは小さい。
2009年に本種とオニイトマキエイが別種と分かるまでは、混同されていました。
両種の見た目の違いは、背面の白い模様で、口と平行なのがオニイトマキエイで、V字に離れるのが本種。
腹面から見たとき、口の周りに黒い部分が大きいのがオニイトマキエイで、白い部分のみであれば本種。
また、第5鰓孔(最後尾)に接して、黒斑があるのがオニイトマキエイで、無いかかすかであれば本種。
オニイトマキエイ属は、1対の頭鰭を伸ばして、口に餌のプランクトンを流し込んで食べる。

2009/3/7
見に行ったときには、オニイトマキエイとされていた、ナンヨウマンタです。
この年に、オニイトマキエイとナンヨウマンタが別種と確認され、ナンヨウマンタに変更されました。
オニイトマキエイより一回り小型で、腹面がほぼ真っ白で、模様がないことで区別されます。

ウシバナトビエイ(Rhinoptera javanica)
<トビエイ目・トビエイ亜目・トビエイ科・ウシバナトビエイ亜科・ウシバナトビエイ属>

トビエイ科ウシバナトビエイ属のエイで、在来種。
日本では、琉球諸島、小笠原諸島に分布する。海外では、台湾、インド洋〜西太平洋に分布する。
体盤幅は1.5mほどになり、沿岸のサンゴ礁域や砂底域に棲み、中層を大きな群れで遊泳する。
頭部に頭鰭(とうき)と呼ばれる胸鰭の前端が突き出たものがあり、これを使って貝類や甲殻類を探す。
尾は細長くむち状で、背鰭の後ろには毒棘がある。

2009/3/7
正面から見たとき、吻や口の形からウシの鼻を連想した命名とのこと。
たしかに、牛の鼻というか口の辺りに似ていなくもないですね。
泳いでいるときは目立ちませんが、採餌時は頭部の吻(頭鰭)を下げるので、見た目が変わるそうです。

マダラトビエイ(Aetobatus narinari)
<トビエイ目・トビエイ亜目・トビエイ科・マダラトビエイ属>
 
トビエイ科・マダラトビエイ属のエイで、在来種。
日本では、本州中部以南、琉球諸島、東シナ海に分布する。
海外では、台湾、中国沿岸、インド洋〜太平洋、ハワイ諸島、大西洋に分布する。
体盤幅は3mに達し、尾は非常に長くて、体長は5mほどになるものもある。
体色は濃紺〜黒色で、小青白色の斑点が多数散らばり、腹面は白色。
腹鰭の間に背鰭があり、腹鰭の直後に2〜6本の毒棘がある。
頭部の先には尖った吻があり、その形から「アヒルのクチバシ」と呼ばれる。
水深80m以下の浅い沿岸のサンゴ礁や湾内に生息し、吻を使って砂底の甲殻類や貝類を探す。

2009/3/7
ヒョウ柄の次は、水玉模様のエイです。
このエイの吻は、アヒルのクチバシのように飛び出していて、それで砂地を探るそうです。

ジンベエザメ(Rhincodon typus)
<テンジクザメ目・ジンベエザメ科・ジンベエザメ属>
 
ジンベエザメ科ジンベエザメ属のサメで、在来種。
地中海を除く全世界の亜熱帯・熱帯海域に分布し、日本でも沖縄から九州、四国太平洋沿岸で見られる。
表層海域に生息して回遊するが、サンゴ礁や湾内に入り込むこともある。
体長は10〜12mで、魚類中の最大種である。最大記録13.7mは、再計測で12.1mに訂正された。
体形は紡錘形で、体幅は頭部が最大。先端に最大で1.5mほどになる口があり、その両端に小さな眼がある。
体色は灰色〜青灰色で、体側には白の格子状模様があり、黄もしくは白色の斑点が並ぶ。
体側には3本の隆起があって、1本は三日月状の尾鰭の付け根につながっている。
頭部・胸鰭・尾鰭には淡黄色の斑点がある。尾鰭は下部が小さめの三日月形であるが、若いほど下部が小さい。
大きな体をしているが、オキアミなどの動物プランクトン等の小さい餌しか食べない大人しいサメである。

2009/3/7
ジンベエザメは、やはり大きいですね。悠然と泳いでいても、迫力があります。
まだ、尾鰭の下側が小さいので、成長途中なのでしょう。それでも8m弱あるそうです。

イタチザメ(Galeocerdo cuvier)
<メジロザメ目・メジロザメ科・イタチザメ属>

メジロザメ科イタチザメ属に属するサメで、在来種。
日本では、房総半島以南の太平洋岸、東シナ海、屋久島、琉球列島、小笠原諸島に分布する。
全世界の熱帯〜温帯に広く分布している。
体長は5.5mを超える大型のサメで、人間襲撃率が高く、危険なサメとされている。
丸く短い口先と虎のような横縞の体色が特徴で、英名のタイガーシャークはこの模様による。
ただし、この模様は大型の個体では不明瞭になる。ただ、吻が丸く、尾柄部に隆起線があることで識別可能。

2009/3/7
鯖のような模様があるサメ、イタチザメです。この模様、成長と共に薄くなっていくそうです。
人食いザメとしても有名ですが、フカヒレなどの材料としても有名で、乱獲の憂き目にあっているとか。
そのためだと思いますが、国際自然保護連合では準絶滅危惧に指定されています。










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