入笠山で見かけたその他の生物
和名インデックス |
オオナミザトウムシ(Nelima genufusca)
<ザトウムシ目・カイキザトウムシ亜目・スベザトウムシ科・スベザトウムシ亜科> ザトウムシ目スベザトウムシ科に分類されるザトウムシの一種で、在来種。 日本では、北海道から本州の近畿地方以東、九州の北部に分布する。 体長は6〜12mmで、脚を広げると10〜15cmほどになる。 出現時期は8月〜11月で、低山地〜山地にかけての森林中に、比較的普通に生息している。 本種は、頭胸部と腹部のくびれがなく、一体化した小さな体に、8本のたいへん長い脚がある。 頭胸部にある2個の眼は、飛び出した突起の上で左右を向いて付いている。 若い個体では横縞模様がはっきりしているが、成熟すると白い腹面以外はほぼ黒くなる。 餌は小さな昆虫やミミズ、地表に落ちて発酵した水気の多い果実などである。
2019/8/1
沢入駐車場から大阿原湿原へ向かう車道脇で、シダの葉の上にいるザトウムシを見つけました。 脚が非常に長く、大きさは脚を含めると10cm弱はありそうでした。 残念ながら、右側の前から3個目の脚がないようです。何かに襲われ、自切したのでしょうか。 後でいろいろ調べていて、オオナミザトウムシの若い個体であろうと判断しました。 北米では、細長い脚の持ち主ということで、「あしながおじさん」の愛称で呼ばれているそうです。 ただ、あまり詳しい資料がないので、間違っている可能性もあります。 |
トゲザトウムシ(Oligolophus aspersus)
<ザトウムシ目・カイキザトウムシ亜目・マザトウムシ科・マザトウムシ亜科> ザトウムシ目マザトウムシ科に分類されるザトウムシの一種で、在来種。 日本では、本州の山間部に分布する。 体長は5〜7mmで、脚を広げると6〜10cmほどになる。 出現時期は7月〜10月で、山地のブナ林に生息する普通種である。 本種は、頭胸部と腹部のくびれがなく、一体化した小さな体に8本の脚があるが、第2歩脚が特に長い。 本種の特徴は、背面が黒褐色で、その中央部でくびれ、脚の付け根が白い。 頭胸部の先端に白い3本の刺がある。刺は中央のものが長く、その両側の刺は半分ほどの長さである。 頭胸部にある2個の眼は、飛び出した突起の上で左右を向いて付いている。
2019/8/1
沢入駐車場から大阿原湿原へ向かう車道脇で、ササの葉に止まっていました。 実の所、その上部に止まっているクロヒカゲを撮影したら、本種が写っていたという訳です。 見て分かる通り、あまり目立つ存在ではないので、撮影しているときは気付いていませんでした。 大きさは、クロヒカゲの前翅長が23〜33mmなので、それとほぼ同じ大きさです。 この個体は、右側の第2歩脚がないようです。 |