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網引(あびき)湿原
…… やっとサギソウに会えました ……
[2022/8/16]



実家の比較的近い場所に、県内有数の湿原があることに気が付きました。
加西市網引町にある滲水湿原で、奥池を挟んで2700uの広さがある網引湿原です。
貴重なサギソウやムラサキミミカグサ等の植物やヒメヒカゲやヒメタイコウチが生息しています。
そのため、2020年(令和2年)3月13日に天然記念物として県指定文化財に指定されています。
奥池などの周辺環境も含めた361,828uが指定範囲となっています。

前回はサギソウがまったく咲いていませんでしたが、さすがに咲いているだろうと再訪することにしました。


<網引湿原への入口にある看板群で、この右手が駐車スペース>

すんなりと入口の駐車場に到着しましたが、今日は先客が4台。
端の方にスペースがあったので、落ちないように気を付けながら駐車。
先客がいるということはと、期待しながら湿原に急ぎました。



9:30に実家を出て、10:00にすんなりと網引湿原の駐車場に到着。
今日は平日ですが、駐車場に先客が4台。ということはと期待が膨らみます。
駐車場の端の方にスペースがあったので、落ちないように気を付けながら駐車。
急ぎ、長靴に履き替えて出発。靴底の洗い場までに人に会うことはありませんでした。




<サギソウ>
10:15に第1湿原に到着。湿原には人影はなかったのですが、ちらほらと白い花が見えています。
焦る気持ちを押さえながら、獣害防止ゲートを開けて中に入るとありました。サギソウが…
湿原のあちらこちらで白い翼を広げたようなサギソウが迎えてくれました。
後で聞いた話では、今年は上記のようにちらほらで、例年に比べてサギソウの数が少ないそうです。
例年なら、第1湿原ではサギソウがもっと咲いていて、白く見えるほどとか。
そのような景色を一度は見てみたいものです。


 <コサギ>                         <ダイサギ> .
サギソウの和名のもととなった、シラサギと呼ばれるサギの写真と並べてみました。
私はサギソウという名前は、実にピッタリな名前だと思うのですが、どうでしょうか。
なお、シラサギというサギは存在せず、上記のような白いサギの総称がシラサギです。


<ツブイボタケ>
十分にサギソウを堪能して出口の方に上って行くと、巨大なキノコが目に留まりました。
見た目がマイタケのような形のツブイボタケのようで、周りがきれいに整理されています。
通路を整備された方が見つけて、見やすいように整理されたのかもしれません。


<ツブイボタケ>
10:25に第1湿原を出発。第2湿原手前でも巨大なキノコに遭遇。
こちらは3本並んでいて、やはり周りが整理されていました。
傘径が15cmほどになるオニテングタケだと思われます(さらに巨大なオオオニテングタケかも)。


<ニホンアカガエル>
10:30に第2湿原に到着。中に入った所で、先客の女性が何かを熱心に撮っていました。
何を撮っているのか聞くと、アカガエルではないかとの事。私も見るのは初めてです。
そのため、色からするとアカガエルだと思われるとしか答えられませんでした。
後で調べるとニホンアカガエルと分かりました。前足が細いので、メスのようです。
第1湿原ほどではありませんが、こちらでもサギソウを所々で見ることができました。


<サワシロギク>                 <シラヤマギク>
湿原をぐるりと回り、前回、サワシロギクだと思っていたシラヤマギクの葉の確認を行いました。
舌状花の数に違いはありますが、上部だけ見るとよく似ていて、場所的に紛らわしいですね。
この辺りは湿原というより、乾燥が進んで草原化しているようです。

 
<ワキグロサツマノミダマシ>
第2湿原入口にもどる途中、通路脇で綺麗な緑色のクモ、ワキグロサツマノミダマシを見つけました。
「薩摩の実」とはハゼノキの果実の事で、未熟な緑色の実に似ていることが、和名の由来です。
サツマノミダマシでは緑色の腹部側面や腹面が、本種では黒褐色なのでワキグロが前に付いています。

 
<イナゴの幼虫(褐色型)>
また、入り口近くでイナゴの幼虫を見つけました。前回は緑色型でしたが、今回は褐色型でした。
イナゴの体色は、環境によって脱皮の度に変わることがあるそうです。

 
<シュロソウ>
11:25に第2湿原を後にして、駐車場に向かいました。
途中、前回に奥池の所で見かけたシュロソウらしき草本(花がなかったので未確認)の所に立ち寄りました。
花は咲いているかと見てみると、少しだけですが開花が始まっていて、シュロソウと確認できました。


<マンネンタケ>
最初の獣害防止ゲートに向かっているとき、林の奥で幹に付く褐色のキノコが目に留まりました。
近くに行ってみると、地面からマンネンタケが顔を出し、幹にも2個付いているのが確認できました。
珍しくはないですが、このようなきれいな色のマンネンタケに出会うのは久しぶりです。

11:50に駐車場到着。いろいろ寄り道したので、ずいぶん時間がかかってしまいました。
今回は、一度は見てみたいと思っていたサギソウに会えたので、大満足です。

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