ホーム旅の見聞録美ヶ原高原−八島ヶ原湿原 ドライブ>八島ヶ原湿原の眺望


八島ヶ原湿原の眺望



10時過ぎに美ヶ原高原を後にし、元来たビーナスラインを降ります。
来るときにビーナスラインの方に曲がった所を、真っ直ぐに進み、八島ヶ原湿原に向かいました。
島ヶ原湿原に付いたのは11時過ぎでしたが、駐車場が混んでいた、駐車するまでに30分ほどかかりました。

駐車場から湿原の方に行くには、今来た道路の下をくぐって行きます。
湿原は、鹿害防止のために網で囲われていました。
貴重な高山植物などが食べられないようにするためですが、ちょっと複雑な気持ちです。
人によって動植物のバランスが崩れ、鳥獣や植物の保護といった本来は不要なはずの保護活動が必要になっています。

八島ヶ原湿原は、以前は、七島八島湿原と呼ばれていたそうで、標高1,630mにあります。
東西1,050m、南北620mで、43.2haの日本最南の高層湿原で、霧ヶ峰にある3つの湿原の1つです。
他の2つは、車山湿原、踊場湿原で、1939年に個別に国の天然記念物に指定されています。
その後、1960年に1件にまとめらられ、現在の「霧ヶ峰湿原植物群落」となっています。
八島ヶ原湿原は、侵食谷で東西に二分され、東の小山は5m、西の小山は4.5m、水面より高くなっています。
湿原は、12,000年かけて8mにおよぶ泥炭層が堆積し、今も年に1mmと成長を続けているそうです。



八島ヶ原湿原の眺望 インデックス


八島ヶ池

湿原に降りて行くと、最初に目に付くのは八島ヶ池です。
そのバックには広大な湿原が広がっています。
八島ヶ池の水は、八島ヶ原湿原の南縁を通る小溝となって流れ出ているそうです。


2011/7/23 11:46
八島ヶ池の奥の方に、島状に草が生えている所が点在しているのが見えています。
このように池の中に多くの島が点在する事から付いた名前の様です。

鬼ヶ泉水

八島ヶ池を右手に見ながら、しばらく進んだ所に小さな鬼ヶ泉水はあります。
鬼ヶ泉水の水は、侵食谷を通り、泥炭中に北から南に向かうトンネルを作って流れているそうです。


2011/7/23 12:28
八島ヶ池からしばらく進んだ所で、小さな鬼ヶ泉水が見えてきました。
といっても、写真の手前に少し水がたまったように見えている所がそうです。
遠くの方には、鎌ヶ池が見えていますが、その大きさには雲泥の差があります。

鎌ヶ池

鬼ヶ泉水を過ぎて、しばらく歩くと鎌ヶ池があります。
池の形が鎌に似ているのが名前の由来とか。
ここの水は、湿原の東縁の泥炭中を流れて、湿原の南東隅から外部に流れ出ているそうです。


2011/7/23 12:31
遠くに見えていた鎌ヶ池に付きました。池の中に岩や草が生えている島が見えています。
形が鎌に似ているということですが、近くからではその全容は把握できません。

湿原を彩る野草

鎌ヶ池を過ぎ、しばらく歩くと少し開けた物見岩との分岐点に出ます。
分岐点を旧御射山の方に進みますが、その前にトイレを済ませました。
旧御射山までは、無舗装の砂利道で、その脇にいろいろな高山植物などが見られました。


2011/7/23 12:43
白というか、淡いピンクの花を咲かせているのは、オニシモツケです。
道路脇に所々で群落を作っていました。

 
2011/7/23 12:50
湿原の手前で、ピンクの帯を作っているのは、ピンクの花を咲かせるアカバナシモツケソウです。
こちらの群落は、かなり大きなもので、3本の帯状に群生していました。

鷲ヶ峰など

旧御射山の分岐で、駐車場へ戻るために、右手に折れて、整備された木道を進みます。
途中、湿原越えに鷲ヶ峰が見え、ヤナギランが群生している所もありました。

 
2011/7/23 13:31
木道から湿原越しに見える山々です。湿原には、シダが一面に生えています。
シダは、おそらくヤマドリゼンマイと思われますが、近づけないので確認できませんでした。
左の写真で、湿原の奥に見えるのは「鷲ヶ峰/1798m」です。
右の写真に写っているのは、「ゼブラ山(男女倉山)/1776m」や「物見岩/1780m」の方向です。


2011/7/23 13:38
さらに少し進むと、木道脇にヤナギランが咲いていました。
湿った草地や礫地にいち早く侵入するのが本種で、霧ヶ峰を代表する花の一つです。


比較的ゆっくりと回ったので、駐車場に戻ったのは14時過ぎになってしまいました。
急ぎ、八島ヶ原湿原を後にし、昼食のために大王わさび農場に向かいました。









inserted by FC2 system