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更新:2018/10/20

新宿御苑

2004/03/28〜2016/04/03

江戸時代に信州高遠藩主内藤家の屋敷があった場所に、明治39年に皇室庭園として造られました。
新宿御苑は、広さ58.3ha、周囲3.5Kmあり、いろいろな庭園や芝生の広場、温室などがあります。
庭園には、日本庭園をはじめ、イギリス風景式庭園、フランス式整形庭園などがあります。
1万本を超える豊かな樹木が茂り、ユリノキ、プラタナス、ラクウショウなどの巨木が見られます。
ユリノキは、明治8〜9年頃に日本に種子が移入され、それから育った苗木がここに植えられたようです。
同じように、明示14年に上野東京国立博物館に植えられたユリノキも、シンボルツリーとなっています。
その後、昭和24年5月21日に「国民公園新宿御苑」として一般に開放されました。
昭和25年に厚生省の所管となり、昭和46年7月の環境庁の発足に伴い、環境庁の所管となりました。
そして平成13年1月の省庁再編により、現在は環境省に所管が移っています。

さて、新宿御苑は四季を通じて楽しめる場所ではありますが、春の桜の頃にしか行った事がありません。
お酒は飲めませんので、桜を楽しみながら散策するにはちょうど良いためです。


新宿御苑 インデックス
 
イギリス風景式庭園
中の池〜下の池
桜園地
中央休息所へ
大温室
その他の苑内の植物


イギリス風景式庭園

新宿駅から最も近いのは、「新宿門」です。駅からは歩いて10分ほど。
途中、デパ地下でお花見弁当を買い、お団子やでみたらし団子などを買って、到着。
入場券を買い、手荷物検査(お酒も検査されます)の行列にならんで確認を受け、ゲートを通過。
ゲートを入ると、芝生の広場があり、その両脇には、多くの方がシートを広げていることが多いです。
間を縫うようにして進んでいくと、イギリス式風景庭園に行き着きます。
この辺りにも桜が多いので、多くの方がシートを広げていますが、広いので中央は空いています。
この辺りには大きな桜の木が多く、それらを愛でながら、レストハウスに向かいます。

 
   2016/4/3                  2016/4/3

この辺りには大きな桜の木が多く、その下にシートを敷いて楽しんでいる人が非常に多い。


2008/3/30
 
2016/4/3                   2016/4/3

周囲には、いろいろな桜が植えられていて、その色の取り合わせが、また楽しい。
オオシマザクラのように白いものから濃いピンクの陽光まで、種々の色合いの桜を見ることができます。

なお、全てではありませんが、この時期に見られた桜はこちらをご覧ください。

 
      2005/4/10                   2008/3/30

レストハウスには、売店やトイレの他に、休息所があります。
大概は満席ですが、休息所の外にベランダがあり、眼下に「中の池」を望めます。
このベランダに初めて出たとき、いろいろな色の花が混じって咲いていて、こんな木があったのかと驚きました。
花の付き方が花柄の長い桜とは異なり、花柄が短いので桃の木のようです(梅は花柄がない)。
後で、ゲンペイモモという観賞用の品種と知りました。
このような咲き方を「源平咲き」と言い、梅と桃に見られるそうです。今のところ、桜にはないとのこと。

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中の池〜下の池

レストハウスを後にして、中の池〜下の池へと咲き誇る桜を楽しみながら進むのが、いつものルートです。
池の周囲にもいろいろな桜の木が植えられています。シダレザクラや池に張り出した桜などもあります。
桜が散るころには、花筏が池を覆うこともあります。それもまた、風情があります。

 
2015/4/4

「中の池」から「下の池」へ入ったあたりに大きなシダレザクラが植えられています。
上から長い枝が垂れ、ピンクの花がたくさん付いているので、いつも多くの人で賑わっています。

 
2007/4/1                   2008/3/30

両方とも「下の池」の端の方から見たものですが、上記のシダレザクラは中央奥になります。
顕著な違いは池の周囲で、木の板で土留めを行ったようです。真新しい木の柵が取り巻いています。
2007年の時は、少し散り始めだったようで、まばらですが池に花筏ができています。



2016/4/3

池の周囲には、池の上に枝を伸ばした桜が所々にあり、風がないと池に映り込んで2倍楽しめます。
植える時に、池への映り込みを計算して植栽されたのでしょうが、狙い通りというところでしょうか。

 
  2005/4/10                   2015/4/4   .

2005年に出かけたときはちょっと遅かったので、まさに花吹雪が舞う状態でした。
風が吹くたびに、大量の花弁が風に乗って舞い散り、池をピンクに染め上げていきます。
2015年の時も遅かったのですが、この日は風がなく、前日以前に散った花弁が花筏を作っていました。

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桜園地

中の池を挟んで、レストハウスの反対側にツツジ山があり、その奥に桜園地があります。
ツツジの咲く時期ではないので、ツツジは緑色の葉のみですが、その奥に多くの桜の木が植えられています。
そのツツジ山のツツジに混じって、紅紫色のミツバツツジと白いリキュウバイが満開になっていました。
また、その奥の桜園地にはオオシマザクラ何本かあり、白に近い花が妙に目立ちます。


2016/4/3

ツツジ山越しに見た桜園地です。手前にはツツジ山のツツジがこんもりとした姿を見せています。
ツツジが咲くのは4月中旬〜5月中旬が多いのですが、ここのツツジはどうでしょうか。

 
<リキュウバイ>                <ミツバツツジ>

ツツジ山の近くで、白い花のリキュウバイと紅紫色のミツバツツジが満開になっていました。
リキュウバイやミツバツツジ(早咲きです)は、ちょうどこの桜の頃に見頃を迎えます。

 
2016/4/3                 2016/4/3

桜園地にはたくさんの桜の巨木が植えられています。
その中で、白い花のオオシマザクラがなぜか妙に目立っていました。

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中央休息所へ

桜園地の先には芝生広場があり、ここにも大きな桜の木が所々にあります。
それらの桜を横目で見ながら、芝生広場を横切って進んでいくと、中央休息所に付きます。
ここで一休み。時間があるときは、大温室によることもありますが、大概は元来た道を戻って、帰途に就きます。


2004/3/28

芝生広場に入ると、右側に桜の木が並び、その後ろにメタセコイアの大木がそびえています。
ここの桜の木の下にも多くの人がシートを広げて、お花見を楽しんでいます。

 
2016/4/3                 2016/4/3

芝生広場の反対側にも何本か、大きな桜の木があり、その周りにも多くの人がいます。
そして、芝生広場を小さな子供たちが走り回って、遊んでいます。

芝生広場を横切り、池を横切って少し進むと、中央休息所があります。
ここで一休みして、時間があれば大温室に立ち寄ることもありますが、大概はそのまま帰宅します。

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大温室

明治8年に無加温の温室が完成し、その後、明治12年には、宮内省所管の「新宿植物御苑」となっています。
明治25年に加温式の洋風温室が建築され、平成24年11月に大温室がリニューアルオープンしました。
現在、環境省が所管する環境配慮型温室として、熱帯植物およそ2,700種が栽培、展示されています。

花見ついでに何度か立ち寄ったのですが、リニューアル後に行ったことがなかったので、入ってみました。
大きな樹木もすんなりとはいってしまう高さがあり、広い内部には所狭しといろいろな植物が植えられていました。
ざっと、一回りしただけなのですが、目に止まったいくつかの植物を以下に掲載します。

なお、大温室で見かけた植物の詳細は、こちらをご覧ください。

 
<バナナ>2016/4/3              <パパイヤ>2016/4/3  .

温室内で見かけたバナナです。木のように大きくなりますが、立派な草本。つまり、草です。
2種類のバナナが栽培されていたようで、その内の1つが花を付けていました。
花の実物を見たのは初めてで、この一塊の花が、バナナの1つの房になるようです。

パパイヤは、メキシコ南部から西インド諸島を原産とする常緑小高木で、その果実も同名です。
ただ、幹部は木質化しないため、茎は非常に柔らかくて容易に折れるため、草本扱いされることもあるそうです。
繁殖力が強く、日本でも沖縄などでは人家の軒先に自生して、雑草扱いされているそうです。


2016/4/3           2016/4/3           2016/4/3

大温室の一角にいろいろなランが置かれていて、見事な花を付けていました。これらはその一部です。
自宅にもランは何種類か置いていますが、温室ではないので、これほど見事には咲きません。

 
<熱帯スイレン>2016/4/3           <オオオニバス>2016/4/3

また、池にはいくつかの熱帯スイレンとオオオニバスが植えられていました。
熱帯スイレンには、温帯スイレンにはない青や紫色の花があり、また、異なった趣があります。
オオオニバスは、縁が反り返った大きな丸い浮葉が特徴で、大きいと直径数mになる。
残念ながら、花はまだツボミの状態でしたので、花を見ることはできませんでした。

   
     <ヒメバショウ>    <ミッキーマウスノキ><ツンベルギア・マイソレンシス>
2016/4/3         2016/4/3         2016/4/3

ヒメバショウはバナナの仲間ですが、苞の色が真っ赤で、地味なバナナと同じ仲間とは思えません。
しかし、花穂が向いているのが上か下かの違いはありますが、黄色い花は良く似ています。
ミッキーマウスノキは、英名の「Mickymouse Tree」の直訳ですが、名前は果実の形からきています。
写真の果実は、萼片の赤が淡く、果実も黒くなっていませんが、これがミッキーマウスの顔に見えるそうです。
果実が5個ではなく、3個であれば、1個が鼻、2個が目で、赤い萼片が耳になるようです。
ツンベルギア・マイソレンシスはヤハズカズラの仲間ですが、花の色も異なりますが、形は全くの別物です。
例えが悪いですが、毒蛇が鎌首を持ち上げて、大きく口を開けたような形ですね。

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その他の苑内の植物

春、苑内には桜以外にもいろいろな木が花を付けていました。
ユリノキやモミジバスズカケノキといった巨木も花(ツボミ)を付けていました。
ハチジョウキブシやカヤ、ゲッケイジュなどの木も地味ですが、花を咲かせていました。
これらは、桜のような華やかさはありませんが、春を告げる花です。

なお、苑内で見かけた植物の詳細は、こちらをご覧ください。

 
    <ユリノキ>2016/4/3        <モミジバスズカケノキ>2016/4/3

ユリノキ、モミジバスズカケノキとも、日本に明治時代に渡来した初期のもので、100年を超える巨木です。
どちらも昨年の果実の残骸が残り、新しい花芽が春に咲くのを待っているところです。

 
<ハチジョウキブシ>2015/4/4          <ゲッケイジュ>2016/4/3 .

苑内で見かけた大量の花序を垂れ下げるハチジョウキブシで、普通のキブシより花序が長く垂れます。
淡い黄色の花で、花弁は4個。あまり開かず、少し開いたところから黄色いオシベと黒っぽいメシベが見えます。
ゲッケイジュは、香辛料のローリエとしてその葉が利用されますが、花は黄色い小さな花です。
雌雄異株で、雄株はよく見かけますが、雌株は少ないようで、まだ、見かけたことがありません。
この写真の花も雄花で、黄色いオシベがたくさん見えています。

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