翌日は、鴛泊港からフェリーで稚内に戻り、最北の地、宗谷岬に向かいます。
昨日はよく見えていた利尻岳ですが、今日はすっかり雲の中で、全く見えません。
稚内港について、直ぐ近くにある稚泊航路記念碑へ。樺太との定期航路の後だそうです。
波が荒く、防波堤に打ち寄せる波に飲まれる人がいたため、作られた特異な形状の防波堤です。
夏の季節には、風雨がしのげるため、バイクなどで旅をする人たちの寝泊まりする場所になっているとのこと。
この後、港近くで早めの昼食を取り、一路、宗谷岬に向けて出発しました。
途中、時間があるとかで、普段は通らない新しくできた道路で、ちょっぴり寄り道をしてくれました。
放牧は5月の末くらいからだそうですが、残雪が所々に残る宗谷岬近くの広大な草原を見ることができました。
高台の草原から道を下って宗谷岬の駐車場に到着。ここには最北端の地以外にも、いくつかのモニュメントがあります。
宗谷岬の実際の北限の地は、岬から見える島だそうです。残念ながら43km先のサハリンは見えませんでした。
ここには流氷が保管されていると聞き、行ってみました。氷点下12.5℃の部屋はさすがに寒かったです。
TVでしか見たことがなかった流氷の実物を初めて目にしましたが、想像以上に分厚かったです。
※ このページの写真は、主なものを抜粋したものです。詳細は、
こちらをご覧ください。
フェリーから見た利尻島ですが、見えているのは標高数十mまでで、それ以上は霧に包まれて見えませんでした。
バスガイドさんが言っていた、「利尻岳が良く見えるのはラッキー」の意味を改めて実感しました。
稚内港の直ぐ近くにある稚泊航路記念碑、その側にある特異な形状の北防波堤ドームです。
外からはギリシャ風の柱列にしか見えませんが、内部は右の写真の通り、ドーム状になっています。
このとき、防波堤の側の港には、稚内海上保安部に所属する巡視船「りしり」と「もとうら」が係留されていました。
昼食場所の裏手には稚内駅があり、最北端の線路の碑が、外部と内部にありました。
稚内から宗谷岬へは海沿いを走りますので、左手には稚内、右手には宗谷岬が見えます。
この辺りはまだ日本海で、宗谷岬でオホーツク海に変わります。
※ 正確には、サハリン南端のクリリオン岬と北海道北端の宗谷岬とを結ぶ線が境界線
宗谷岬に近づいたところで、時間があるとかで新しくできた脇道に寄ってくれました。
道を上っていくと、残雪が所々に残る広大な草原に出ました。
牧草地になっていて、5月末くらいから放牧が始まるそうです。
宗谷岬では、いろいろなモニュメントが見られます。
その中でも、駐車場を降りて最初に訪れる場所になるのが、このモニュメントでしょう。
宗谷岬が日本最北端の地であることを示していますが、実際の最北の地は、その先に見えている島のようです。
右は、宗谷岬とサハリンの位置関係を示したもので、その距離は43kmしかありません。
残念ながら、この日は海上に雲が広がっていて、その姿は見えませんでした。
<旭川空港へ> 2018/5/12
宗谷岬を出発すると、後は、来た道を戻って旭川空港に戻るだけです。
来た時には日本海側へ抜けたのですが、帰りはオホーツク海側から日本海側へ曲がった所へ戻ります。
その途中、道路脇でキタキツネを見つけた前方の方が声を上げ、最後部に居た私も写真が撮れました。
さらに海岸線を進んでいると、ウミネコの大きな群れを見かけました。何を狙っているのでしょうか。
その先で、ホタテの加工場脇を通ったのですが、巨大なホタテ貝の貝殻塚が出来ていました。
高さは10m前後はありそうで、いったいどれくらいのホタテガイの貝殻が捨てられているのでしょう。
海岸線を離れ、内陸部に入ってくると北海道らしい広大な牧草地が見えてきました。
来るときにも見かけた放牧された乳牛と、牧草地で草を食むエゾジカが同じところに居ました。
この辺りまでくると、路傍の湿地にミズバショウやエゾノリュウキンカなどの群落など見られるようになりました。
来るときに通った巨大な雪捨て場を曲がって、日本最北の料金所から高速道路に入りました。
来るときには気が付きませんでしたが、田んぼに水が張られ、沈む太陽を反射して景色がモノトーン調です。
さて、行きは雲で見えなかった大雪山系や十勝岳などが、この日はその姿を見せてくれました。
十勝岳のさらに南方にある???まで見えるのはそう多くないそうで、空の透明度は高そうです。
ただ、空港に着いたとき、ちょうど日没となりましたが、夕日に染まる所は見れませんでした。
空港からでは、低空に雲があって、きれいな夕焼けにならなかったためです。
※ このページの写真は、主なものを抜粋したものです。詳細は、
こちらをご覧ください。
宗谷岬を出発後、間もなく出くわしたキタキツネです。前席の方が見つけて、バスガイドさんからアナウンス。
アナウンスされた頃には横を通過していたので、前席の方以外は見られなかったかもしれません。
幸い、私は最後尾の席に居たので、後ろの窓越しに撮影できました。結構大きいと感じました。
その後、海岸の波打ち際にカモメの大きな群れを見かけました。何を狙っているのでしょう。
後で拡大してみると、ウミネコとオオセグロカモメが混じっているようでした。
海岸沿いにあるホタテの加工場脇を通ったのですが、巨大なホタテ貝の貝殻塚が出来ていました。
高さは10m前後はありそうで、いったいどれくらいのホタテガイの貝殻が捨てられているのでしょう。
その数は、間違いなく途方もない数になりそうな気がします。
この辺りには、海岸沿いにサルコツ沼からクッチャロ湖まで、いくつかの湖沼が点在しています。
左の写真奥に見えるのが、猿払村の近くにあるサルコツ沼(猿骨沼)です。
右の写真はポロ沼で、サルコツ沼と比較すると10倍近い大きさの沼です。
オホーツクラインは、クッチャロ湖の近くも通っているのですが、道路から湖は見えませんでした。
海岸線を離れ、内陸部に入ってくると、北海道らしい広大な牧草地が広がっていました。
ただ、放牧を行うには時期が早いのか、牧草地には牛などは全く見当たりませんでした。
さらに、山間部に入ってくると多くの残雪が見られ、牧草地もこじんまりとしたものになってきました。
行きに乳牛が見られたところでは、同じように、乳牛とエゾジカが草を食んでいるのが見られました。
また、路傍の湿地にミズバショウ、エゾノリュウキンカ、コバイケイソウの群落が良く見られます。
行きに見かけた巨大な雪捨て場です。車が止まっていたので、その巨大さが分かると思い、撮り直しました。
大きなスリットが作られているのが分かるともいますが、これは雪解けを促進するためのものだそうです。
ここを曲がると、高速道路の入り口までは、もう一息です。
日本最北の料金所である「士別剣淵」料金所です。北海道には"最北"と付く所があちこちにあります。
高速に入って少し進んだ所で、田んぼには水が張られていて、日没前の陽光が反射していました。
逆光での撮影になるので、明暗差が大きく、モノトーン調の写真になりました。
高速に入ってからは、行きは雲の中で全く見えなかった大雪山系の山々が、遠くに姿を現しました。
さらに進むと、大雪山系から十勝岳、さらにその右奥の山々まで見えてきました。ここまで見えるのは珍しいそうです。
高速を降りると空港まではあと一息。大雪山系がより大きく、近く見えてきました。
ただ、日没まではカウントダウン状態で、空港に着く頃にちょうど日没となりました。
ただ、低空に雲があるようで、きれいな夕日は見られず、山体が赤く染まることはありませんでした。
飛行機に乗る頃には、すっかり暗くなっており、羽田に着いたのは深夜となりました。
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